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※改稿しました。
私がまだ鎖に繋がれた奴隷だった頃のこと。
最初にお前に目をつけたのは俺だった、と男が言った。
曖昧な記憶だけど確かにマリンブルーの瞳の記憶は蘇った。でもその後直ぐにアレン様に買われたからか私は彼を完全に忘れていた。何でもお金を用意してる間に有力貴族のアレンが優先されてしまったという。
薄暗い部屋。何かお香のような物が焚かれており頭がくらくらしてくる。
私はまた鎖に繋がれてしまった。奴隷の時とは違う特殊な鎖だという魔力を奪い抵抗ができない仕様。
鎖は無理矢理着けられた首輪に繋がっており、まるで犬や猫と同じペットのよう。
その鎖をぐいっと引っ張り上げ男は名乗った。
「今日から僕が主人のレインズだ。」
舌なめずり。恐ろしくて身を引いたが鎖のせいで距離が取れない。無理に首を逸らすことで抵抗をし震える声で抗議する。
「私は既婚者です、奴隷でも、ありません!」
それに、ふんっと鼻で笑うと鎖を再び引き上げる。一気に顔が近づいた。男の息がかかる距離で私は顔を背ける。
「あんた、美醜逆転してんだろ。」
びくり、と私は反応してしまう。まさかこの世界でこの言葉を言われるとは思ってもいなかった。
動揺するが、それが何だと開き直る。
「…だとしたら、何か?」
私の反応が面白いのか上機嫌で仮面を外して見せる男、レインズ。仮面をしてるだけあり、私の目では途轍もなく美しい。少し長めの艶のある黒髪。大きく垂れ気味のマリンブルーの瞳、細く形の良い鼻に色気のある薄い唇。それらは本当に目を奪われる美しさ。
「ほら、美醜の感覚がズレている。普通はここで吐き出すか泣いて逃げようとする。」
面白そうに笑ったレインズ。
私は目を奪われた事実に恥ずかしくて顔を赤くした。
私にはアレン様だけなのに見惚れてしまった事を深く後悔をした。
「いずれ助けが来ます。貴方は誘拐犯で捕まりますよ!」
目を奪われたことを誤魔化すように犯罪なんだぞ、と諭すが、聞く耳を持たず私を弄ぶ。
鎖を引いて私の胸を鷲掴み感想を呟く。
「そこそこあるな。楽しめそうだ。」
「やめてください!」
うるさいな、と、私の口は相手の口で塞がれる。食べられてしまいそうな深いキス。嫌でレインズの唇を噛んだ
「痛いなぁ。」
イラついたように私に噛まれたことで出た血を片手で拭い、私をベッドへ押し倒した。
もしかしたら汚されるのでは、とガタガタと全身が震える。
「怖い?その内慣れるよ。どうせ誰も来やしない。ここを探し当てるなんてそう簡単じゃない。」
楽しもう。と、私を裸にひん剥いたレインズ。
胸から鎖骨へ舌を滑らせ噛みつかれる。鎖骨には噛み跡が色濃く残った。
「いやぁっ…!」
お香のせいで頭が揺れる感覚が襲った。どんどん陵辱の手が進む。完全に抵抗できないように手錠もされ頭上に固定された。私はアレン様を思いながら何度も鞭で打たれる。
くらくら、ふわふわ、心地よい。
もう何でもいいや。と、抵抗をやめた。
「はぁっ、やっと素直になったね…。」
「アレン様ぁ……」
バチン!と、頬を殴られる。名前を間違える度殴られた。
「…ほら、媚薬まで使ってやってるんだから、レインズ様って誘ってみろよ。お前が誘うまで挿れてやんない。」
肌が打たれる音が部屋に響く。頭の中、考えるのはアレン様の事だけ。
「アレン様…。」
中々名前を呼ばない私の首を締め上げるレインズ。
ぎゅうっと、喉が締まりはくはく、と酸素を求める。
それにニヤリと笑ってまた深いキスをした。
「だーれも、来ないよ…。」
絶望と幻覚の中、記憶を辿りアレン様の笑顔を思い浮かべていた。
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