次回予告!
アスカ国 王宮 王の間
「ゲア様!」
王の元へ、家臣の一人が駆け込んできた。荒い息で王に跪く。アスカ王 ゲアは、ふんぞり返って白いひげを撫でながら、汗だくの家臣の様子を見て薄ら笑いをしている。
「慌てるでない。吸血鬼の王でもやってきたか?」
冗談を言うが、家臣の顔は引きつったままだ。
「いえ、しかし、それよりも大変な事態かもしれません!」
「ではあれか? 巷で噂になっている、アイドルとやらが、アスカ国へやってきたのか?」
家臣は首を横にふってから、口を開く。
「レイモンド王国が攻めてきました……」
「なにっ!」
強い口調で言った後、ゲアはにやりと笑う。
「勇者達も力を付けて来た頃だろう。良い訓練相手になりそうだな」
「それが……ジュディ王国も攻めてきたのです」
「ほお。ふん、結託したのか。まあ良い。じゃあそちらには、騎士団を向かわせろ」
「それが……海の向こうから、ミスチェル国の船団が近づいて来ている報告が、そして、東の山脈をティーラル王国が越えてきているという報告、更には、南のビズ王国の騎士団が、拳聖アリアと共に動き出したと報告が……」
「……なっ……なんだとっ! 我が国を取り巻く全ての国が、我が国に同時に攻めて来ていると言うのかっ!」
家臣はゆっくりと頷いた後、ぽつりと言った。
「合掌軍です……」
◆ ◆ ◆
聖女は振り返り、緊張したように唾をごくりと飲み込んでから、黒マントに言う。
「私は前原と言います。こちらの剣聖は、織田。一か八かでした……。私達は、あなた達、ドールさんとアニーさんにどうしても会わなければなりませんでした」
「ビズ王国の、海賊の件か? 悪いが、我々は捕まる訳にはいかぬ」
闇に紛れようとした黒マントの二人を見て、織田は言う。
「前原、どうしてこんな奴らにこだわるんだ? 俺が見た所、あっちの山賊とか、忍者みたいな奴らの方が使えそうだぞ」
すると、黒マントは反論する事も無く、こくりと頷く。
「その通りだ。我らは弱い。おまけに、うぬ達…お前達とは馴染めない気がするぞよ」
去っていく二人の背に、前原は叫ぶ。
「クラスメート達のためにっ! お願いっ!」
ドールとアニーは、足を止めた。
次回をお楽しみに!(更新不定期)
お読みいただき、ありがとうございました。
では、また次のお話にてお会いしましょう!




