自分はどうしたい?
碧野大正を中心とした問題を解決する物語。
瑠璃はずっと気持ちを抑えながら大正と話している。ずっと気持ちを抑えながら、でも少しずつ大正に語りかけている。ここは良いよ。私はそんな感じの大正が好きだ。感情を隠しながら、でも大正がそばにいるのなら、それで良い。
中学3年のクリスマス。勉強もあまりすることもなかった。大正はいつも勉強していた。私は調べながらいろんなことを書いてみれば?興味が出た方が私は嬉しいと思う。大正に語りかける時はずっと分からないと頭を悩ませる時。私も経験がある。でも分からないと悩む人を優しく言い聞かせることはできない。少しずつ寄り添ってそばにいたい。私は大正君のことが好きだけど、恋人になるのには、まだ時期が早い。そう思った。あの時、好きになりそうな人を見つけた時の大正だとすぐに分かった。だけど独り占めしたくないから大正が決断できるまで待つ。私はクリスマスの決断は出来なかった。何かあったときに言い返せるほど、私は大正君に対して強くなれなかった。
私はそれで良かった。何も無いけど、確かなものなのか不確かなものなのか分からない。でもそばにいたい。今はそれだけでいい。
二人で帰ってる。テストも無事終わって、今日から短い3連休。私と大正君は並んで歩いている。いつもの光景。私は話し出した方が良いのかな?そんな気持ちを隠す、その気持ちが急かしてくる。少し他愛ない会話をしよう。
「大正君はテストできた?」
「うん、できたよ。僕は科学できなかったはずなのにできるようなってきた。」
「わたしは…良かったよ。」
「いつもでしょ。瑠璃ちゃんはどこか行きたい?みんなでどこか遊びに行こうって話してる。」
どうした方が良いのかな?
「私は分からない。」
「うん。瑠璃ちゃんはどうしたい?」
「うん…。」
「明日、二人でどこか行きたい。いい?」
「うん、分かった。行くね。」
「うん、どんなところ行こうか。」
「最近流行ってる映画見に行きたい。面白い本も教えて欲しい。小説楽しい?」
「うん、面白いの探すね。それじゃあ少し足伸ばすか。それじゃあ明日の10時に行こうね。」
「...うん。分かった。」
どうしよう。
「お母さん。私、明日出かけるけど、どんな服装がいい?」
お父さんの方を見る。とてもショックを受けた顔。何だか泣きそうな顔になってる。
「あぁ、そんな顔しないで。瑠璃ちゃん、どんな格好したい?」
「綺麗な感じ。」
「うん、瑠璃はシンプルな服装がいいと思う。それで出かけたらいいよ。いつもより頑張る感じで出かければいいと思うよ。母さん、分からないみたいだから一緒に見る?」
「瑠璃ちゃんはどう思う?」
「綺麗な服着て出かけたい。」
「うん、一緒に選ぼうね。」
「私は少し一人になってくる。」
「うん、瑠璃。あんまり考えすぎないようにな。」
足早に階段を上がる。ずっと顔が赤い。心臓の奥が痛い。耳もあんまり聞こえなくなってきた。
どうしよう。
「どうしよう。なんであんな話になったっけ?何かおかしかったかな?大丈夫かな?どうしよう。私服なんか選んで着たことないのに。どうしよう。お母さんに何で聞いたんだろう?お父さんに何て言ったらいいのかな。どうしよう。」
何も手がつかない。大正君はメッセージ…。送っても何で会話するの?私はどうしたらいいんだろう?
1時間何も手がつかなかった。ご飯食べれない。階段を降りて両親の顔、ちゃんと見れるのかな?
「瑠璃ちゃん、ご飯だよ。降りてきな。」
「うん。」
「瑠璃ちゃん、変じゃないから。降りてご飯食べようね」
「うん。私おかしくない?」
「お父さんはおかしくないと思う。瑠璃が言った言葉、録音したかったぐらい。お父さんおかしいよね。」
「そんなことない。私大丈夫?」
「大丈夫。ご飯食べようね。」
「うん。」
私のお父さんの顔楽しそう。もう理由言わなくてもいいくらい。楽しかった。あんな顔しながらお父さん笑って食事してる。私おかしなこと言ったみたい。少し涙が出てくる。簡単だったなんて思わなかった。私はそれでいいみたい。良かった。
「うーん。何か足りない気がする。瑠璃ちゃんは来てないか。」
大正は慣れない手つきでキーボードを打つ。
会話でのアウトプット、話題のインプット。二人の会話の内容の共有の無意識の記憶と関係の構築。コミュニティの数や人数の関係による記憶力に比例する物差しの強化ね。どうやって書こうか?
「俺教えないからな。」
「分かってる。」
「なぁ、瑠璃ちゃんは今日なんでいないの?いつもいるだろ?」
「明日デート。」
「あー、分かった。頑張れよ。」
「うん。」
「あのな、いつもと同じ話するなよ。楽しませろ。絶対に笑わせろ。お前できるから言ってるからな。単純に好きだはバカのやること。いいな?楽しませるんだよ。いいな?」
「何言えばいいのか、分からなくならない?」
「お前は違うことしろ。瑠璃ちゃんも多分違うから。違うことしようとしたら二人になったときになにか関係変わるからな。俺そんなやつ見たぞ。勝も違うやつも、付き合った瞬間に人間変わったやつ、二人見た。頑張れよ。正解だぞ、瑠璃ちゃん。」
「うん。」
「あのな大正。言いたいこと言え。瑠璃ちゃんとどんな関係になるか、早く言え。間違っても訂正して想いを吐き出せ。もう一番だろ?早く言え。腹立ってくる。勝も自分でやり始めた。もう分かるな?あいつ、モテて変わってるぞ。頑張れよ。」
ログアウトしました。表示にずっと目が止まる。
思考が止まったまま。僕、そんなこと言ったのか?
そういうことなのか。どうするんだ。明日はデートだ。なんで話してる時も分からなかったんだ。そうか。明日瑠璃ちゃんとデートする。なんで分かってなかった?どうする?
冷や汗のような、いきなり冷水をぶっかけらたような感覚。そんな大事なこと、あの時に話したのか?変わったほうがいいのか?瑠璃ちゃんはどうしたいんだろう?なんでパソコンなんか触ってたんだ?今楽しいの、そっちじゃなかったか?違う。直さないと。大きな事件を起こした時のことを思い出す。間違えそうになってる。気をつけよう。それで、大丈夫。間違ってない。瑠璃ちゃんのこと、間違ってない。
朝8時に起きる。頭がまだボーっとする。すぐに動かないと。瑠璃は顔を洗う準備をする。いつもの行動。朝起きるのは少し遅かったけど、切り替えて準備したい。昨日選んだ服装はあれで良かった。化粧なんかしたことなかった。お母さんに簡単にするだけでいいから。男の子だからすぐ分かるよ。頑張ってね。お母さんも応援している。私は綺麗に着飾ることをいままでしてなかった。
鏡を見ていると自分の目が見えた。昨日よりは自信あるのかな?顔を洗って化粧水をつける。簡単に輪郭を描くようにつけるだけ。余計なものを紙で吸い取ったらコンディショナーをつけるだけ。いつもはこんなことしない。でもあきらめたくはない。
ご飯を食べる。お母さんに見てもらうと目がニコニコして光ってる。大丈夫みたい。黙々と食べながら大正君はどんな顔で来るんだろう?
ずっと緊張してテレビをつけたリビングで過ごす。
今日は少し遠いところ。いつも家にいるだけだから待っている時間の一分一分がとても長い。時計とテレビを見ては俯く。まだかな?
9時45分。チャイムが鳴った。
少し顔を触る。うん。大丈夫。
「行ってきます。」
「行ってらっしゃい。瑠璃。」
家のドアを開ける。大正君の顔が見えた。少しはにかんでる。
「瑠璃ちゃん!おはよう。ちょっと早いけどいいかな?」
「うん、いいよ。大正君、一緒に行って選ぶ。いい?」
「うん、分かった。」
「行ってきます。」
「行ってらっしゃい!大正君。よろしくね。」
「はい。」
私の大切な人。大切な日。これ以上間違えることなんかない。大丈夫。大正君と一緒に選べばいいだけ。
今から瑠璃ちゃんの話を書きますが、なぜ筆者は瑠璃ちゃん視点で描くことになったのか?何ででしょう⭐️




