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欠陥奴隷の英雄偽譚 ~レベル上限のある世界をスキル強奪チートで這い上がる~  作者: 結城 からく


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第76話 欠陥奴隷は戦果を報告する

「魔族を討伐した……のですか?」


 戦果報告を終えた時、ギルド職員の第一声がそれだった。

 戸惑い気味の表情を浮かべている。


 冗談と思ったのか、彼女は他の冒険者を見た。

 しかし冒険者達は微妙な顔で視線を逸らすばかりだ。

 誰も発言しようとしない。


 だから俺は頷いて答える。


「ああ、そうだ。隣のサリアと、英雄ニアの助けは借りたが」


「三人で頑張ったのよ」


 サリアも微笑して意見を述べた。

 そうすると、職員はますます反論できなくなってしまう。

 魔女の言葉を疑うことは、とても恐ろしい。

 何をされるか分かったものではない。


 次に職員は同僚に助けを求めようとした。

 ところが他の職員は、足早に奥に退散してしまう。

 巻き添えになりたくないと考えたらしい。


 泣きそうな職員を見て、俺は少し同情した。


(まあ、こんな報告が来るなんてありえないもんな)


 俺は魔族の討伐を正直に報告した。

 言うか迷ったのだが、目撃者が多数で誤魔化せるものではない。


 そもそも誤魔化す意味がなかった。

 あれは紛れもなく俺の功績だ。

 誰に何を言われようとそれは間違いなかった。


「……しょ、少々お待ちくださいませ」


 対応に困り果てた職員は、逃げるようにして奥へといなくなる。

 個人の判断では何もできないと悟って、報告と相談に向かったのだろう。


「また騒ぎになりそうだな。追加報酬をくれるだけでいいんだが」


「ギルドとしてはそうもいかないでしょ。きっとマイケルと話すことになるわよ」


 サリアが面白そうに言う。

 ちなみにマイケルとはギルドマスターの名前である。

 彼とサリアは腐れ縁に近い仲だった。


(今回の成果で昇級できたら嬉しいな)


 二人の英雄を殺した魔族を倒した。

 もちろん俺だけでは成し得なかったことだが、ある程度は評価されてもいいのではないか。


 そのことについてサリアに話すと、彼女はひらひらと手を振って答える。


「当然するでしょ。二級か三級くらいにはなるんじゃないかしら。あなたはもう英雄ね」


「……サリアの方がずっと強いけどな」


「私と比較しちゃダメよ」


 サリアは含みのある声音で笑う。

 そして、ふと思い出したように話題を転換した。


「普通なら一気にレベルが上がるものだけど、ルイス君はずっとレベル6のままね」


「これは仕方ないだろう。上限に達しているんだ」


「強力なスキルの代償かもしれないわね」


「今となってはそう思うよ」


 二人で何気ない話をしていると、職員が戻ってきた。

 彼女は周囲を気にしながら小声で伝えてくる。


「ギルドマスターがお話したいそうです」


「ああ、分かった」


 サリアの予想通りの展開だ。

 俺達は職員と共にギルドマスターの部屋に赴くのであった。

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