fifth day-3-
魔法をかければ
君の夢見ていた
小さなプリンセス
gentle love
七海のいる部屋の扉が開かれた。
そこには待ちに待ったプリンセスがおどおどとした表情で立っていた。
「香南さん、あの、これ…」
「ななへの誕生日プレゼント。レオンが説得手伝ってくれたんだ。」
「だって、12歳までじゃ…」
「プリンセスたちの衣装をちょっと拝借したんだ。それさえあれば12歳でなくとも可能だろう?」
「けど…」
「ななちゃん、おれたちだってななちゃんのプリンセス姿見たいんだぜ?」
「ななちゃんは、うちの、お姫さま、だからっ!」
3人の横でレオンも一緒に笑っている。
「This is a present for you.You helped me everything so I will give you something to be made you happy.」
そう、レオンもお礼がしたかったのだ。
自分に日本を見せてくれた、そのお礼を。
七海の目からは涙があふれてきていた。
「あーっ!ななちゃん泣いちゃダメだって!メイクメイク!!」
「あっごめんっ!」
後ろからすぐさまメイク係の人がメイクを直してくれた。
スタッフの人が香南に話しかける。香南が頷くと七海を椅子へと促した。
「写真撮影してくれるって。」
「ほんとですか!?」
七海はイスに座るが考えている様子だった。
「どうした?」
「うーん…困りました…」
困りました?何にだろうか。
香南は頭の中にはてなを作りながら七海に話しかける。
「何が?」
すると七海が微笑む。
「4人も王子様がいるんです!誰を隣に写ればいいのかと…」
そしてまた真剣に悩みだす。
香南は目を開けたまま動けなかったが突然笑い出す。
「「にーちゃん?」」
「Kanan?」
3人が不思議そうに香南を見ると涙が出るほど笑い続けていた。
「もう!香南さん!真剣なんですよ!」
「わるいわるい。そうだな。一人ずつと撮ったらどうだ?」
「いいですか?」
「Of course,my princess」
香南がにっこり笑うとレオンに説明し、まずはレオンと撮ることとなった。
レオンは手なれたように七海の手を取り写真を撮った。
次は双子と撮る。二人は撮られ慣れてないからか、緊張した面持ちで写真に写っていた。
最後に香南である。
3人よりもぎゅっと近づき、七海も顔が真っ赤になった。
真っ赤にしているのに気付いたのか香南はクスリと笑うと更に顔を近づけてきた。
「あの、かなんさ、」
「七海、俺は 」
耳元でささやかれた言葉はシャッター音によって消されてしまった。
「…え?」
七海が聞こうとすると香南が双子の方へ向かった。
「美羽、瑠唯、今度は3人で撮れ。」
「えーっにーちゃんは?」
「はっ??」
「俺は、いいよ。」
香南が双子を七海の傍へやろうとするが双子が首を横に振り香南を引っ張る。
「だめっ!にーちゃんも!」
「にーちゃんも!!」
「美羽、瑠唯…」
美羽と瑠唯が香南の方をじっと向く。
「だって、にーちゃんも家族じゃん!」
「ぼくたち、家族で、とりたいっ」
「お前ら…」
「あ、けどLeonもいるな…よーしこうなったら!瑠唯とにーちゃんここ!」
美羽が瑠唯と香南の袖をひっぱり七海の右と左隣りに連れてくる。
「Leon!Come on!」
傍観する様子だったレオンを連れてきて香南側の七海の前に連れてくる。
「Please take a picture!」
美羽が瑠唯の前に来るとカメラマンにジェスチャーで写真を撮るように促す。
カメラマンはOK!と大声で言うとカメラを5人に向ける。
「はい!ちーず!」
美羽が掛け声を出すと皆一斉にポーズをとる。
それは七海だけでなく他4人にとってもどこかおとぎ話の世界にいるようなそんな気持ちにさせた。
通常の12歳未満の少女ならばこのままドレスをお買い上げしてホテルまで着ていくのだが、今回は急きょホテルでの結婚式のドレスを借りただけなのでたくさん写真を撮った後脱いで違う場所へ向かった。
そしてお土産をたくさん買い、最後の花火も堪能してから5人はホテルへ帰った。
アメリカでの最後のご飯はまたしてもアメリカンサイズのステーキだった。
「また、これなのか…」
流石に食べれる自信がなかったのだろう。香南はげんなりしていた。
「最後ですし、こんなにお肉食べれるのはしばらくないですよ。」
「おれ、全部食う!」
「ぼ、ぼくも!」
張り切ってナイフとフォークを持って意気込む双子にレオンが首をかしげる。
「Leon,Can you eat it?It is big steak.」
それで理解したのかレオンもナイフとフォークを持って意気込む。
「I can do it!」
そして双子と目を合わせたかと思うと3人は勢いよくステーキに食いかかった。
七海も香南と目を合わせるとフォークをステーキへ入れ始めた。
明日お別れだからか双子とレオンは夜遅くまで一緒に遊んでいた。
しかしやはり疲れからかいい加減に寝てしまった。
香南と七海も3人が寝たのを確認すると安心して眠りについた。
しばらく経った頃、双子とレオンの寝ている部屋に影が落ちた。
器用にレオンだけを揺らし起こす。
レオンはぱちりと目を開けるとその影の方向を向く。
「Ich will mit dir reden」
話す瞳は闇に包まれているように暗色だった。
レオンは双子を起こさないようにゆっくりと起きあがる。
光が陰に落ちる
「Warum…」
レオンは目を見開いた。
連続更新です!
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※間違えて間章のところに載せていました。あらためて更新しました。




