アン
「こいつが今回お前達の案内役のアンだ」
「宜しく」
すごくクールな女性だ。
「今回は4人乗りの馬車を借りたからバイクで行くのが普通だがまさか免許がないとはな」
あれから一週間後、ルイベから先日に急な依頼があるから力を貸せと言われた。
拘束期間も一週間と短く、行き先も非難区域の手前の村で主に養鶏をしている村だった。
この養鶏場所へ大型の蜘蛛が捕食のために頻繁に現れるらしい。
「依頼は一般的なものだアンの指示にしたがって行ってくれ、糸が捕れた場合、糸は依頼者へ後はこちらで貰うことになってるからな」
4人は馬車に乗り込み片道1日半を行く。
今回は上海から北西部非難区域鉱山手前の村だ。
「これから間引く蜘蛛は危険な生物なんすか?」
アンに質問してみる。
「巣に囚われなければそうそう死なん、単体での戦闘力は大型犬程度しかないが蜘蛛の糸がやっかいだからな、今回捕食の為らしいが恐らく近くに親蜘蛛がいて孵化して一気に増えたんだろう、最初の1日で数を減らしたら次の日は親蜘蛛を討伐する、今回の蜘蛛だが成体じゃないかぎり体の硬質化はしてないから槍の一撃で十分ダメージがでる、成体だと体に赤みがある、これに関しては目の付近に槍を電流投下して動きを止めて留めを刺す。親蜘蛛だが恐らく体長が4m前後あり巣に張り付いている、糸を飛ばしてくるからこれを交わして攻撃する。巣に取り込まれると他の蜘蛛に捕食される危険があるから親蜘蛛の糸は意地でも交わせ。雌の親蜘蛛は硬質化しないから槍で攻撃ができるが生命力も幼体の数倍だ」
アンの説明を三人は真剣に聞いていた。
途中別の街で一泊して次の日昼前には村に着いた。
500人ぐらいの集落だろうか。
「遠い所わざわざありがとうございます、さっそく養鶏場を見て頂きたいのですが」
「構わん」
アンが養鶏場へと案内される。
「ここが養鶏場です」
村から200mぐらい離れた場所に東側に林、西側に小川が流れ、村の逆の北側に森が広がっていた。
「よく北側の森から夕方ぐらいになると少ない時で10匹ていど多い時には20匹にも及びます、先日1人若者が成体相手に大袈裟をおい我々の手に追えなくなりました」
「そうか、では今より討伐を開始する」
アンはそう言うと東側にかがり火を作る様に三人に指示した。
「宿はいらん、飯もこちらで用意してある場所だけ管理してくれ」
「はい、では馬車を村の入り口付近の馬小屋へ入れて置きます」
そう言って村の代表者は去っていく。
「かがり火終わりましたよ」
「そうか、ご苦労。依頼に来た時はできるだけ飯の準備は自分達でしろ、内陸側は常に食料不足だからな。持ってきた魚の頭を森へ向かって投げてきてくれ、そうウチ現れるだろう」
三人で言われた通りにした。
その後に槍の使い方を教わる。電流を流せるのはいつでも可能だが時間は1分程度と短い。
基本的な戦い方を指導された、1人が正面で囮役を左右から攻撃。
複数を相手にするためには2人が囮役で1人が攻撃役との事だった。
そんな訓練を受けていると正面の森からがさがさと一匹の蜘蛛が現れる。
体長1m程度で口に大きい牙があるまだ黒い色で幼体の様だ。
ヒビキが囮役で正面で構える。
蜘蛛は真っ直ぐにヒビキへと突っ込んできた、槍で牽制して動きを止めた所をGTが横っ腹へ一撃。
数秒後に生き絶えたように崩れ落ちる。
「幼体の蜘蛛の素材は牙だけだから牙2本の回収」
アンが言う
「「「きもいんですけど」」」
3人共蜘蛛の口に嫌悪感を示した。
「男の癖に情けない」
アンはそう言って、自前のサーベル型の剣で蜘蛛の頭を落とし牙の部分を手で握り小型ダガーで剥いでいた。
その後傾を3人は引いていた。
「こんな幼体の蜘蛛に引いていたらこの先できんぞ貴様ら」
そう言われた後彼らは次から次へと湧く蜘蛛と対峙する、最後一匹だけ成体が来たが問題はなかった。その数17匹
夜7時を過ぎていた。
蜘蛛の死体を火で焼いて処分していると。
「成体は目が素材になる、まだ綺麗な目の部分は剥ぎ取れ」
「うぃ」
げんなりしながら剥ぎ取りした。
「この牙って何に使うんすか?」
「かなり広い分野で活用される、あまり高くない素材だがな。一本一万ぐらいだ。目の方はゴーグル関係の素材で人気で二万ぐらい」
4人は交代で火の番をして朝を迎えた
「朝飯を食ったら親蜘蛛を探しに行くぞ」
朝飯を終えて森へと入る。
「蜘蛛しかいないんですか?この森」
「一概に言えないが蜘蛛は食物連鎖の中では下の方だ、これと共存できるとしたら軍隊アリぐらいだ。そいつらはもっと鉱山近くだろうし今は蜘蛛ぐらいだろう、親蜘蛛が巣を張る場所は木の上の方だサイズがサイズだから大きめの木が密集している場所の上を良く見ろ」
それから森を800mぐらい進むと大きめの木が群生している場所でそれはいた。
20~30m間ぐらいを蜘蛛の巣があり左端の方に同化するような色で獲物を待っている。近くの木に幼体がしがみついていた。
「デカっ」
「お前ら近くの木の幼体をまず討伐してこい、素材は捨ておいて構わん」
3人は近くの木の幼体を処理する。
「数が多いぞメガネ、もっと早くトドメさせないか?」
「ヒビキ君、結構ギリギリで剣ならまだしも槍ですもん」
成体が何匹か来た所でアンが迎撃する。
特殊なサーベルなのか一発で仕留めていく。
「凄い武器ですね」
「市販されてない武器だからな。つまりは登録なしの違法物だ」
GTは結構あるもんなんだなと思った。普通に生活してれば見る事ないだけなのかと、アンのサーベルは蒼白いスパーク飛ばしながら蜘蛛の目付近を切った瞬間、蜘蛛が動きを止めて絶命していた。
1時間後かなりの蜘蛛を討伐していた、30匹は下らない。
「大体周りの木にいる蜘蛛もいなくなったかな、しかしあいつ全然動きませんね」
「安全な距離を保ち自分の縄張りにきたら動くんだ親蜘蛛は」
「どう誘い出すんですか?」
そうメガネが問いかけると石をひとつアンが蜘蛛へ向かって投げる。
蜘蛛が突然下方向へと動いた
「来た来ましたよ」
「槍に電流ながして腹へ投げろ」
メガネが指示に従う
ザシュっと刺さり蜘蛛がメガネとヒビキをいる方へ体を向ける、その瞬間糸が飛んで来た、メガネは避けたがヒビキの脚は絡む蜘蛛が急いで上に上がるヒビキが引きづられクモの巣引き込まれた。
横から成体と幼体数匹がヒビキの方へ接近する。
「GT、メガネ死んでも助けてくれ」
「キメラヒューマン、ブレードを抜いて?ヒビキが死ぬよりはマシだ」
同時にアイルお手製ブレードを抜く。2人で迫る蜘蛛を蹴散らせながらヒビキを追いかける。
「間一髪」
そう言って糸を立ちきるメガネ。
「あぶねっ!死ぬかと思ったわクソ蜘蛛め」
そう言って巣のある木を一本ブレードでぶったぎる。
ドスンと倒れ、次いでに蜘蛛も低い位置まで落ちてくる。
ヒビキが電流入りの槍を投げてさらにダメージを重ねる。
巣から離れ逃げようとした蜘蛛をGTがブレードで脚を落としていく、トドメにメガネが頭をスッパリと落とした。
「貴様ら大層な武器があるのに何故使わない?」
「色んな制限があるんだ」
アンからの追求はそれ以上なかった。
「親蜘蛛の素材だけ回収して離れるぞ。戻ったら夕方だ」
養鶏場へ戻り、あとは野良で湧く蜘蛛の討伐だけをした。
次の日、村へ行き10人ほど素材回収に人手を借り糸の回収をする。
「数はかなり減ったと思う、明日朝に帰るから今日が最後だ」
「ありがとうございます、何も無い村ですみません」
「仕事だ、特に不満はないから大丈夫」
そう言って最後の晩の見張りになる。
ヒビキが用を足して林から戻る途中、白い何かが横切る
グルゥ
白っぽく見えるが銀髪っぽい毛色の狼のような生き物。
じっとヒビキを見ている。
大きさは1mぐらいだろうか、一瞬犬かと思ったが狼だろうと予測する。
良く見ると後ろ左足を怪我していた。
「干し肉食うかな?」
そう言って干し肉投げる。
凄く警戒していたが腹が減っていたのかすぐにがっついた。
ヒビキは養鶏場へ戻る。
火の番をしていると先ほどの狼が端の方へきて寝始めた。
ヒビキが近づくと目を開ける、干し肉をもうひとつ差し出す。
「何をしている」
「いや、さっき林で出逢って脚怪我してるみたいなんで飯与えてました」
「お前馬鹿か、養鶏場に狼なんぞ誘い込んで」
「飼っちゃダメですか?」
「子供かお前は…。明日村から離れた所で捨てろよ、村人との揉め事になりかねん」
朝に馬車へ狼を乗せる
グルゥ
「なんでもかんでも拾うな」
「なんか悪い奴じゃない気がしてさ」
一応大人しくしていた狼、余程、足が痛いのか動かない。
「犬って事で」
「阿保か、野生の狼が懐くかよ」
「なっお前もそう思うだろ」
ヒビキはそう言って狼を撫でる。
何故か狼は腹を見せ服従モードだ。
「ほらっ犬だよこいつ」
3人は呆れていた。
その後ヒビキの懇願により上海へと連れ帰る羽目になった。




