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錬金術師の無双劇  作者: ツッチー
10/17

1ー10

「……ん?もう朝か」


僕は上半身を起こし背を伸ばした。


小さな鳥の鳴き声で起きてしまったようだ。


未だに外では鳥がチュンチュンと鳴いている。


そして窓から日が差し込み朝だということを伝えている。


そして未だに寝ぼけている頭をフル回転させて現状把握を試みた。


「……ああ、そういえば学院の寮か、ここ」


そうして何とか昨日からの事を思い出した。


いつもならこんな事にならないはずなのだが、昨日の戦闘が思ったより無茶をしていたようだ。


(……と言うか二徹してそのまま戦闘したんだよな?よく良く生きてたな、流石僕)


脳内で自画自賛しながらベットからおり直ぐに着替える。


昨日は夜食を抜いてしまったから流石に朝食を食べなくてはやばいのだ。


未だに疲労が取れてないのか、それともご飯を抜いた事が原因なのかは分からないが頭がフラフラするのだ。


多分ご飯の方だろう。


自分の体の事は自分が一番分かっている。


「さて、食堂は…ここか」


地図を片手に歩き五分、ようやく食堂の目の前に着いた。


僕は昨日、理事長もといアルガスさんからこの学院の地図を貰った。


この学院は敷地の広さが半端なく、地図がなければ迷子になる人もいる程だ。


その為もあってか、教師含め生徒も全員持っているらしい。


まぁ初見で地図無しであれば確実に迷う自信はある。


(まぁ後々覚えていけばいいか……って、これ朝食かよ)


縦に長いテーブルに大量の料理が並んでいた。


いわゆるビュッフェと言うものだ。


貴族からしてみれば大して驚く様なことではないが市民はこんな事を経験することすら出来ないのだ。


一つの美としても完成している物に手を付けるのはかなり躊躇われるが、食欲という人間の三大欲求に負け料理を盛り付け始めることにした。


そして適当に盛り付け、窓側の席に座った。


窓からは学園の敷地外、地平線一杯に広がる森を上から見下ろすことができる。


地平線一杯に広がる森、そして登り始めた太陽が美しい。


(……本当に運が良かったんだな。最初からこんな所で仕事出来るのは)


神が本当に居るならば全力で祈りを捧げるだろう。


それほどまでに今の状況を感謝していた。


まぁご飯を口に含みながらだからそこまで信仰しようとは思って無いのだろう。


人間なんてそんなものだ。


「リンくんも中々の食べっぷりだね」


食事も終盤になった所で僕に声がかかった。


目の前を見れば昨日もの凄く聞いた理事長の声だ。


「アルガスさん!?な、何でここに?」

「理事長が食堂で食事をしてはいけないのかい?」

「い、いえ、別にそんな事は……」

「なら大丈夫だね」


そう言って僕の目の前に食事を盛ったプレートを置いて座った。


しかし、周りの職員達が『なんだあいつ、理事長と同席してるぜ調子こきやがって』みたいな目線を向けられるのが居心地を悪くさせる。


それは分かっているのか、アルガスさんは少し苦笑した様子で軽く頭を下げた。


「少しばかり済まないね。緊急の用事があったから、呼ぶわけにもいかずここまでこさせてもらったよ」

「それはお手数をお掛けしました。……それと、用事とは?」


僕がそう言えば理事長は周りの人に見せるように結界を張った。


盗み聞きするなという警告なのだろう。


先程までこちらを見ていた人達も今では自分の事に集中している。


「いい話と悪い話、どっちからがいいかい?」

「……なら悪い話の方で」

「そうじゃな、魔獣暴走(スタンピード)は知っとるかい?」

「ええ、まぁ………まさか!」

「そう、この二ヶ月に間に起きる可能性が高くなった。いや、ほぼの確率で起こるじゃろうな。これは全世界共通の見解で、全世界の観測結果から出したものだからの」


この事を信じたくは無かった。


魔獣暴走、これは過去にも一度起きた自然現象だ。


空気中の魔力が一定値を超え更にそれが蓄積しそれが一気に開放され魔獣として世界を蹂躙する事だ。


二千年程前の文献にもこれにより一度人口の総人口が三分の一まで減ったという記録すら残っている。


現在より全てにおいて進歩していた世界でさえそれほどの被害を受けたのだ。


この場合だけ戦争をしている国同士でも手を取り合うのが暗黙の了解となっている。


「で、でも何で僕なんかにそんな重要そうな情報を……?」

「そうじゃな、確かにこれは国の上層部以外知りえない話じゃ。そして君にこの事を伝えた理由、それは君が一番良くわかるんじゃないのかね?」


鋭い目線を向けられ体が震えた。


多分、本当に多分ではあるが僕に教えられた理由……武器の製造に関してだろうな。


「…君ならどうにかできるのでは無いのかね、()()()()使()()()

「─────なぜその事を!?」


確かにあの本を使えばどうにかなるだろう。


だがあの本の内容は世界に広めては行けない類の物だ。


あれが広がるだけで世界は終わるだろう。


比喩でも何でもなく、文字通りの意味で。


「……理事長、貴方は何を望んでいるんですか」


自分でもビックリする程に低く冷たい声が出た。


だが、理事長の返事によってはどうにかするしかないだろう。


「どうしようもしないさ、ただ力を借りたいだけだ」

「力…ですか?」

「ああ、力だ。魔獣暴走を止める力だ」

「─────────────!?」


魔獣暴走を止めるなんて何を考えてるんだ、と心の中で毒づいた。


魔獣暴走はまず阻止することすら不可能だ。


出来たとしても何回か実験が必要になるだろう。


それも本番で。


「……因みに止める方法はどのような方法ですか?」

「魔力集積機は知っとるな。魔獣暴走は魔力が限界値を超えることで発生する、ならばその限界値にならなくさせればいいだけじゃ。そこで魔力集積機が活躍する」

「そうか、空気中の魔力を集め空気中に発散させないように使用する。そうすれば確かに何とかなるかもしれませんが……」

「だからこそ君を頼ったのだ」

「……………………………………」


僕は顔を俯かせ黙った。


理事長は大きく息を吐くと椅子から立ち上がった。


「……リンくん、もし頼まれてくれるならワシの所まで来てくれ、対価にワシの出来る範囲であれば何でもしよう」


そう言って理事長は僕に背中を向けて歩き出した。


「……理事長、いい話ってなんですか」


その背中に掛けた言葉は自分でも何故出たのか分からなかった。


理事長は振り向き苦笑いした。


「別に、ただ魔熱病が流行って三日ほど授業が潰れるだけだ」

「それ、教師は喜んじゃいけないやつですよね」

「ハハハ、そうじゃな。それじゃあ待っとるからな」


そう言って理事長は食器を返し理事室に戻っていった。


「………………………………」


僕は完全に冷えた食べかけの食事を眺め、大きくため息を吐いた。


もう食べる気にもならなかったが口に押し込み完食した。


▶◀▶◀▶◀▶◀▶◀▶◀▶◀▶◀▶◀▶◀


(……やっぱりこの本か)


僕は寮の部屋に戻るとエロ本と一緒に買った発光する本を手に取った


そして開く。


【レベル二十到達確認、経験値を徴収します。その際ステータスに変動はありません。ーーーー経験値により一部機能解放、そして自作アイテムの設計図を掲載します】


眩い光と共に頭の中に何度聞いてもなれない人の様で人じゃない声が響く。


ようやく光が収まり、内容を確認した。


新しい武器等の設計図は勿論、正規のアイテムではなく代替のアイテムでも出来るようになっていた。


更に後ろの方には自作したアイテム、拳銃の設計図があった。


自作アイテムはこれから白紙のページに書かれていくのだろう。


(……本当にどうするかね)


まだ日の登り始めたばっかだと言うのに布団に潜りこみ頭を抱えた。


=====================

名前:リン 職業:錬金術師 Lv10*


攻撃:34

俊敏:33

防御:29

魔力:46

魔耐:48


スキル

『錬金術』

・識別

・略式

・合成

・錬成

ストック

《》

《》

《》

《》

・魔力武装


『火魔法』

・火生成

・火玉

・火矢

・火壁


『土魔法』

・土生成

・石礫

・土壁

・洞窟


『水魔法』

・水生成

・水玉

・水毒

・水玉爆弾


『風魔法』

・風生成

・突風

・風矢

・????




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