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クソジジイと美少年  作者: 佐伯 みのる
【第四話】
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<ほんなら浄化、始めましょか。>

俺がやるんちゃうけどな?

ていうか、俺にできるわけないんやけどな?

そこはもうクソジジイに、


『おにーちゃん』


千紘かーーい!!

待てクソジジイ!!どないせっちゅうんじゃ!!


『えっとね、おじーちゃんが、浄化はぼくの方がうまいと思う、って』

「……?」

『いたいのいたいのとんでけーってやったら治るよって』


ほんまかいな。


『あと、ぼくはそこのお兄さんには視えてないみたいだから、ぼくの動きに合わせて、おにーちゃんが撫でて浄化するフリをしろって』


クソジジイ……完全にヤラセやん。

いや、千紘が癒せるんやったら、ヤラセとはちゃうんか?

いやジジイは俺に『ヤラセ』をやらせようとしとるんや!!

あっ、今のはシャレとちゃうしな!!

ちゅうか、どこ撫でんねんやろ。


『……足と背中。あと頭。下から順じゃぞ。肩が重いのは恐らく職業病じゃ。関係なかろ。仕事でパソコンと睨めっこでもしとるんじゃろ。腕は背中を癒したら自然と治るレベルじゃ』


いきなりジジイが出てきた。

まぁ、なんやかやで千紘よりは説明が分かりやすいな。


『ちーちゃんが撫でていくから、その上からおめさんが撫でて、おめさん自身が癒しとるように見せるんじゃ。上手くやるんじゃぞ、小僧』


うん。真面目に話聞いとる時に、ちーちゃん呼びやめて。気ィ抜ける。

しかしまあ、大体分かったわ。


「じゃあ……竹倉サン。霊障の影響を受けている部分を”浄化”します」

「浄化…ですか」

「はい。視たところ、霊障で確実に障りを受けているのは、足・背中・頭ですね。その3か所を俺が祓いますんで、それで様子見てください」

「はぁ……それ、どないしてやりますん?」

「ちょろっと撫でるだけですわ」

「そんなんで治りますん?」

「……。たぶん、いけるはずです。正直……この力で商売しようと思ったこと、なかったんですわ。けど、この霊感を持ったままで一般社会で仕事するん、どうしても難かしゅうて……なんで、俺からも頼みます。この障り、癒させてください」

「秋月さん…。……わかりました。そこまで言わはるんでしたら、お願いします」

「……ありがとうございます」


チラッっと横を見たら、ジジイじやなくて千紘がおった。

表情ですぐ分かるもんやな、今がクソジジイなんか千紘なんかって。

千紘の表情はすごく柔らかいんや。

確かになんかのご利益ありそうやで。

……ん?幽霊にご利益ってなんやねん。


『おにーちゃん、始めるよ』

「……では竹倉サン、始めますわ」

「お願いします」


そんなこんなで、俺の初”浄化(ヤラセ)"は始まった。

失敗したら、俺……詐欺師やんな?




次回へ続く!!

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