エピローグ
感想、誤字脱字報告ありがとうございます。
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「ソフィア様、とっても綺麗ですわ」
「ふふ、ロゼちゃんありがとう」
今日はソフィア様とウィル様の結婚式である。
「ロゼちゃん、3年生になったらアーステル国に1年留学しちゃうんだもの。1年間寂しかったのよ!」
「ソフィア様...。申し訳ありませんでした。ですが、視野を広めたいのと...その、エルに...会いたくて...」
最後の方はあまりにも恥ずかしいので小さな声だったのだが、ソフィア様にはがっつり聞こえていたみたいだ。
「もう!まぁ、可愛いロゼちゃんに免じて許してあげる。私達の結婚式には来てくれて良かったわ。」
「それは何がなんでも参加しますわ!一生に一度なんですもの。ソフィア様の晴れ姿を拝まなければ死んでも死にきれません。」
ソフィア様の体型にフィットさせたマーメイド型のウェディングドレスはとても美しく所々に散りばめられたダイヤがより一層ソフィア様を輝かせている。
エルと心が通じ合ってからエルの此方での留学期間が終わってしまい帰国する事になってしまった。
帰国する前に私の両親に私達の婚約の話をしてくれて2人とも喜んでくれた。
(お父様は少し寂しそうだったのよね。)
エルのご両親にはエルが直接話をしてくれるとの事で私からは手紙を渡してもらう事になった。
獣人の王子と人間では快く思わないかなと思っていたのだがあっさり婚約の了承を得たとエルからの手紙とエルのご両親からの喜びの手紙が来て少し拍子抜けしてしまった。
そして、エルのご両親からの提案で今度は私がアーステル国へ1年間留学する事になったのだ。
ソフィア様とウィル様は私が留学している間に学園を卒業されてソフィア様は1年間最後の王妃教育をされていた。
(この最後の王妃教育は地獄だったと手紙に書いてあったのよね。想像するだけで恐ろしいわ。今年で4年生...卒業の年なのよね。)
卒業して1年後には私もアーステル国で結婚式が待っている。
エルと此方で過ごした1年、そして思いが通じあってアーステル国で過ごした1年はとても刺激的であり楽しいものだった。
「ロゼちゃんの結婚式もとても楽しみだわ!きっと素敵だと思うの、ロゼちゃんのウェディングドレス姿!そう思わない?ラウス殿下」
今日はソフィア様とウィル様の結婚式と言うことでアーステル国代表としてエルが来ているのだ。
「はい、とっても素敵だと思います。楽しみだね、ロゼ」
また一段と格好良くなったエルに微笑まれて私は頬を染めるしか無い。
これから1年間はエルと離れてしまうけど卒業したらアーステル国へ行き、王太子妃様の補佐としての教育が待っている。家族や友人達と離れるのは寂しいけれどエルがいるから大丈夫だろう。
私は転生して大切な家族ができ、信頼出来る仲間に出会えた。そして、この先も一緒にいたいと思える相手に出会えた。
乙女ゲームの世界だけど私は1度もプレイした事がなく悪役令嬢に転生してしまったけれど自由に生きたら悪役にならずにすみました。
私はとても幸せです。
end
ここまで読んで下さってありがとうございました。
やっと完結です(´;ω;`)
途中から不定期更新になりながらもブックマークを外さずに読んでくださり誠にありがとうございました。
そして、暖かいお言葉の数々、執筆の励みになりました。
後日談などを数話書こうかな?とは思ってますが悩み中です。