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遠くから見ていた理想郷(エデン)で夢を見る  作者: †リオ†
第二章 決断、そしてこれから
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第二章3 鈴木葵

なんともすんなりこっちの世界に返ってきた彰、人間でも、完全なヴァンパイアでもないからちょうどよく睡眠が必要ない。

エリカも必要はないのだが、昼間は特にすることもなく太陽が出ている間は基本的に自分の部屋で寝ている。


だが彰が来てからはたまに寝ずにからかいにきたりする(たまに自爆)

家から新宿まで各駅停車で約40分、試しにスマホを取り出す……


「あ……こんなこともあるかと思い、さっき引き出しから充電器。よく考えたら、どこで充電すれば……」


あっちこっちを建物の上から見下ろしても、充電できそうなところが見当たらないし。

近くにネカフェがあったが、お金がない。

とりあえず新宿に向かってみる、もちろんビルや民家の屋根を足場に。

電車の路線の近くを走っていけばつくだろうと判断し、方向を再確認した後に民家の屋根の上にジャンプした。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


“ドン”


「なんじゃ? 何か屋根の上におちたかのう~」


「爺さんや、きっと大きな鳥じゃよ」


「そうじゃな……」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「まあ夜中の三時だし、みんな熟睡してるだろう」


マンションはともかく和風の瓦屋根の建物に関しては、かなりもろく気にせずに飛び乗ったら


「ゲッ、足が挟まった。壊しちゃったな~」


これは、弁償すべきか、それとも逃げるべきか。今の俺に弁償できるほどのお金は持っていない。


「よし、逃げるか……」(※物を壊したら弁償しましょう)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「なんだ!?」


「キャッ!」


「地震か!?」


「(フフフフ、遊園地デート、フフフ)」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


彰は気づいていないが、かなり迷惑をあっちこっちにかけまくっていたようだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「はい、では撮影を終わりま~す」


「よし、さっき撮ったのをチェックしてみよう」


「……あれ? なんか後ろに人みたいなのが飛んでないか? 」


「そんなわけないじゃないですか、アハハ、きっと寝不足なん……あ、ほんとですね」


「なんだろう……」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


そんなことも知れず、建物を次から次へと。

そんな時、


「やっ、やめて~! だれk……」


制服姿の女子校生が黒い服を着た何人かに、無理やり車の中に連れ込まれようしていた。


「あれは、まずいな」


そう言って、無理やり時速180を止めた。

その間にも白い車に、無理やり連れ込まれた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「おい、ドタバタするな! 」


そう言ってナイフを首元に

それを見て怖がり、涙目になり声も出せずただ震えている。


「危ない!! 」


車の前に人影が、ドン

思いっきり何かをはねてしまった。


「おいおい、お前ちゃんと前を見て運転しろよ」


「やべっ、はねちまったよ」


「おい、お前見て来いよ」


そして、運転手と助手席に座っていた男が下りてきた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「あれ? 誰もいねぇぞ? 」


「確かに、はねたよな」


「ハハ、きっと気のせいだったんだよ」


「なわけあるか!」


思いっきりおなかを蹴った。すると、隣の建物の間にあるごみ箱の中に。


「お前、何もんだ。ってよく見たら中坊か。フッ、しかも中坊なだけに中二病かよ笑かすなよ、ハハハハ」


そんな笑っていたやつをほっといて

車の中に乗り込む、服がすでに半分脱がされていたのを見て


「セーフ」


そう言って、クズ男の顔面をわしづかみし車の窓にぶつけ、そのまま力づよく押し付ける。


「痛い! 痛い! もうしないから離してくれ! 」


氷のような冷たい声で「そんなの信じられるわけないだろ」


そのまま車の窓に押し続ける、窓にひびが入り、そのまま割れた。

車から歩きだし、


「さっ、最後は君だね。そういえばこっちに帰ってきてまだ何も食べてないんだよね~」


そう言って、一瞬で背後に回り、首に牙を突き立てる。

死なない程度(多分)に血を吸い、そのまま地面にほっといた。


「大丈夫? 」


「ヒィッ! 吸わないでください! 」


「もうお腹いっぱいさ」


口元に血が残っている。


「お礼に何でもしますから! 」


「あ、ちょうどよかった! 充電貸して、ついでにもしよかったら一晩泊めてほしいかも」


「えっ、そんなことでよろしいのですか? 」


そう言って、連れてこられたのは……


「なんじゃこのでかい屋敷は……」


二日間お世話になるところは、古風で大きな屋敷となった。


「使用人には客間に案内するように伝えました」


「ありがとう、そういえばなんでこんな時間に外に? 」


「それは、言えません」


「……まあ、いいや」


コンセントが目に映り、さっそく差し込む。

充電しながらもスマホを起動させる。


「ゲッ、SNSの通知400件。そういえば最近アニメ全く見れてない! 早く見なくては! 」


少年らしい、と言えば少年らしい反応を見せた彰を見て、警戒心を少し解いた 鈴木 葵 という名前の少女は、休みを告げ、自室に戻った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


日が昇り、葵が目を覚まし、朝から薙刀を振っていた。

そんな音に気付き、一晩中アニメを見ていた彰が窓から顔を出す。

薙刀の似合う和服を着こなし、藁を丸めたものをどんどん切っていく。


「あれ、薙刀持ってたら俺が助ける必要なかったな~」


「あ、起きたのね。一緒に朝ご飯……あ、やっぱり血なのでしょうか? 」


「いやいや、普通の食事手もいいよ」


「ならよかったです」


家主の許可を得てテレビをつけてみると……


“昨晩沿線で奇妙な現象が多発し、夜中に誰かが屋根の上を走り回っていたなどという苦情が次々と寄せられ、スーパーの近くで二人がごみまみれになり、車が一台大破し、さらにその近くでもう一人が貧血症状を出し首には二つの穴が開いおり。警察が……”


葵が近づいたのを認知しテレビを消した。


「? テレビがどうかなさいましたか? 」


「い、いや、何でもないよ、アハハ」


さて、今日は本来の目的でも果たすか。

引き続きお楽しみください!

明日か明後日のどっちかでLast Assassinのほうを更新します。

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