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日常のはざまで――掌編集――  作者: 猫野沙子


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蜘蛛

※蜘蛛が苦手な方はご注意ください。






 私は蜘蛛が嫌いだ。


 でも、益虫なのも分かっている。庭で見かけた蜘蛛は邪魔になる巣を撤去するけれど、蜘蛛を駆除することはない。


 ある日、庭先で子蜘蛛が大量発生しているのを見てしまった。この蜘蛛たちは糸を出してどこか別な場所へ行くらしいけれど、蜘蛛が嫌いな私にはホラーだった。


 私は家の中へ避難した。


 窓から恐る恐る子蜘蛛たちが居るあたりを見ると、風に乗ってどこかへ飛んで行く蜘蛛もいた。


 一匹の子蜘蛛は風に乗り損ねたらしく、数メートル飛んで庭に着地した。


 その瞬間、子蜘蛛は大きな蜘蛛になった。


読んでくださり、ありがとうございます。

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