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ニャンター
実家で飼っているとらちゃんは、元は野良猫だった。人懐っこくて、いつの間にか実家で飼い猫におさまっていた。
実家に帰った時、ちょうどとらちゃんが何かを咥えて散歩から戻ってきた。
「ねずみかしら?」
”お土産”を持って帰ってきて、誇らしげに見せに来る。可愛いけれど、口にくわえているものはかわいくないので、正直やめてほしい。
とらちゃんにくわえられた”何か”は動いている。
「うわぁ。遊ぶ気ね……」
自然の摂理とはいえ、人間からすれば気持ちいいものではない。でも、猫を叱るのも筋違いな気がして、放置している。
とらちゃんが私の前に座って、”何か”をくわえたまま器用に「にゃー」と鳴いた。
”何か”は、ずんぐりしている。胴体が円柱で両端は細い。動いている。とらちゃんが口からそれを放すと、ころころとものすごいスピードで転がって行ってしまった。とらちゃんも猛然と追いかけたけれど見失ってしまったらしく、しばらくしてしょんぼりと帰ってきた。
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