表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/35

なにこれ

「迷子なう」


ハスライム王国の第一王女イリス・ネオ・ハスライム。

つまり私であるのだが、今は思い付きでダンジョンにいるのである。


「歩いても何もないし、どこに行けばいいかもわかんなーい」


(えーと、今ここが中間部だとして、最深部は・・・)

…チーン。

数秒考えたイリスは、もう迷いの目をなくしていた。


「なんかもう、考えるのめんどくさい」


イリスは杖を出し、倒す。

「よし、あっちだ」


お姫様は考えるのをやめ、杖が倒れた方向に進んで行った。



倒れた方向に進んでいくと、大きい扉が現れた。


「?・・・なにこれ」


グイ

開けようとしても開かない。何回引っ張も開かなかった。


「もう、なにこれー」


イライラした姫は勢いよく扉を蹴飛ばした。扉が開いた。


「・・・押すタイプのドアだったか」


中に入るとなにやら大きい、鳥みたいなのがいる。


「なにこれ」


本日三度目の「なにこれ」だが、初めて見るものばかりなので仕方ない。

そう。イリスのいう「なにこれ」はドラゴンだった。



ここは冒険者ギルド。今日もたくさんのひとが依頼を受け、旅立ってった。


「あー、ヘデラちゃんいるかい?」


ヘデラとは私、受付嬢の事だ。そして私を呼んでいるのはギルド長。クッソダンディで私の好み。


「はい、何でしょう」


とびきりの笑顔で返事をする。


「今日出した依頼の中にやばいことが発覚したのがあって、ダンジョンの依頼なんだけど、一つSランク級の依頼がBランクとして出されてたみたいで・・・」

それって、朝の子供が受けてった・・・


バンッ

思い切り扉が開かれる音がする。

そこにいたのは数名の騎士だった。


「すみません。姫を知りませんか」

「「ひめ?」」




「なるほど、城中探してもイリス様が見つからず、探しに来たと」

「でもその子って・・・」

王様から見放されたんじゃ・・・


「それが、さすがに姫がいなくなるのはまずいとのことで、探すよう言われたんです」


確かに、前妻の一人娘だもんなぁ。さすがにほっとけないか。


「なので、ここに姫らしき人はここに来ませんでしたか?身長は結構小さく、年は10代です」

「知ってるか?ヘデラちゃん」

ギルド長がうるうるした目で見てくる。さすがに関わったと言ったら責任がなぁ。それに、朝の子供が姫なら・・・


「多分、今日登録された子供です。フードで顔は見えませんでしたが、小さかったです」

「それなら!今どこにいるのですか!?」

「それが‥‥その子が受けたのは・・・Sランクの依頼です」



「グオオオオオオ!」

大きな叫び声と共にドラゴンが襲いかかってくる。

口の中から炎を出してきた。


「うおー。すごーい」


そんな物を気にした様子もなく、イリスは歓声を上げた。

どうやらおバカなお姫様は芸だと思っているらしい。そんなわけないだろ。

ドラゴンとは、そう簡単に傷がつかない。うろこで全部吸収される。一人じゃ傷ひとつつけることはできない。そんなのは常識だった。


「魔術・・・いいなぁ。私もしたいなぁ。・・・ん?待てよ?ここはダンジョン・・・。城じゃないなら何してもいいのではー!?」


その考えにたどり着いたイリスは杖を出した。


「どんな魔術にしようかな。やっぱ私も火がいい!」


(フォチア)


これは炎魔術の初級で、魔術を使える者なら使えて当たり前のものだが、イリスはまだ魔力調整ができない。


――ボォッ!!

火が“出た”のではない。

空間が燃えた。

ドラゴンの鱗が弾け、空気が裂ける。

イリスの魔術がドラゴンに、傷をつけた。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ