バーベキュー
第19章 バーベキュー
叔母からの苦言を言われ緊張がまだほどけていない琥珀はそのまま庭へ行き、瑠華たちと合流した。
もうすでにバーベキューは始まっていて瑠華たちは楽しそうに肉を焼いていた。
「あ!琥珀-!遅いよ、もうできてるよ」
「はいはーい今行くー」
席に着いた琥珀に野菜やお肉を乗せてくれる瑠華。
「ありがと」
にこりと笑いながらお皿を渡す瑠華。
皆の前に皿が並び、食べ始めの温度を瑠華がとった。
「はいそれではみんな今日は来てくれてありがとう」
「楽しく食べましょう!」
「いただきまーす!」
瑠華の掛け声とともに全員が合唱した
『いただきます!!』
早速肉を食べる利久
「うんまあ~この肉旨すぎる~」
利久に続いて食べる琥珀
「おお!旨い!!」
瑠華がその二人を見て笑いながら言った。
「まだまだあるから、慌てない慌てない」
そうして食べている中瑠華は珠奈に話しかけた
「珠奈ちゃんって2年生?」
珠奈はいきなり話しかけられ体がビクッとした。
「は、はい!2年です」
「ふーんそうなんだね」
「二人はどこで出会ってどうやって付き合ったのよ」
にやにやと笑いながら聞く。
珠奈は恥ずかしそうに持っている皿で口元を隠した。
「えっと、私が部活中に飛んできたボールにぶつかってしまって」
「それで利久が保健室に連れて行ってくれて、その姿が必死で何回も声かけてくれて...それで...」
「やめろよ恥ずかしい」
利久は食べながら言った。
瑠華はキュンキュンしながら言った。
「ええー!なにそれーめっちゃいいー!」
「一乃寺くんってそういうところあるんだやるねぇ」
「それで?一乃寺くんはなんで珠奈ちゃんと付き合ったの?」
利久は珠奈の顔をじっと見て言った。
「そりゃ顔可愛いし小柄だし、好きになる要素いっぱいあるだろ」
みんなの前で堂々と言う利久に顔が真っ赤になる珠奈。
「もうやめてよっ!」
「琥珀先輩こいつ止めてください!」
「利久からいっぱい惚気られてるし、相談乗ってたし」
利久は大きな音を立てて咽た。
「おま!それ言わない約束だろう!」
「えーだって別にいいじゃんもう昔のことなんだから」
瑠華は目を丸くして聞いた。
「昔って二人はいつから付き合ってるの?」
琥珀が肉を口に詰めながら言った。
「一年の時から、もうすぐ付き合って1年になるんじゃない?」
「ええー!すごい!1年も付き合ってるのか~」
「私たちも1年行くといいね」
瑠華は琥珀に言った。
琥珀は瑠華を見て言った。
「当たり前だよ」
からかったつもりで行った瑠華はその返答に恥ずかしさを覚えた。
「う、うんそうだね」
そうして、4人はバーベキューを楽しんでいた。
「あ、飲み物なくなっちゃった」
「珠奈ちゃん一緒にコンビニに買いに行こ」
「え、あ、はい!行きます!」
「琥珀君たちも来るなら早く来てね」
「はーい」
「これ食べ終わったら行くわー」
そう言って先に瑠華と珠奈は歩いて行った。
海沿いのコンビニに向かって歩く瑠華と珠奈、
話しながら歩いてると後ろから声を掛けられた。
「ねぇねぇ」
2人が後ろを振り向くと海に遊びに来ていた3人の大学生らしき
金髪集団が声を掛けてきた。
「君たち可愛いね」
「今何してんの?」
「俺らといいことしない?」
それに怖がる2人。
「い、いやあのやめてください」
「コンビニに行くだけなんです」
「えーじゃあ俺らもついて行っちゃおうかな~」
すぐにその場から立ち去ろうとしたとき前にも立たれ、囲まれてしまった。
「ねーひどくない?俺ら無視するなんて」
「ねぇほらいいでしょ」
「やめて..痛っ...」
「おい」
手首を引っ張られる瑠華が目を開けるとそこには利久と琥珀がいた。
瑠華の腕を掴んでいる1人の手首をつかんで言う。
「離せよ、お前みたいなやつが気軽に触れて良い相手じゃないんだよ」
「琥珀君!それに一乃寺君!」
「大丈夫?2人とも」
瑠華は咄嗟に言った。
「わ、私は大丈夫!」
その声は震えていた。
そして地面に置いている手も震えていた。
「怖かったな瑠華」
琥珀は瑠華の頭をポンと撫でた。
「なんだ?お前ら」
金髪の一人が2人に向かって言う。
利久が威圧感を放ちながら近づいた。
「お前ら誰の女に手出してんだ」
「ちっ彼氏持ちかよ」
「でも3対2だぜやっちまうか」
「おら!」
一人の金髪の拳が利久に飛んできた。
「一乃寺君!」
「利久なら大丈夫」
その言葉を信じて3人はその場を去った。
「2人ともけがはない?」
珠奈は頷いた。
瑠華も少しいつもとは違う声量で言った。
「私も大丈夫」
「怖かったね2人とも」
「ごめんね遅くなっちゃって」
その言葉に救われたのか琥珀の胸元に顔を埋めた。
「珠奈!大丈夫か」
利久も合流し珠奈を抱いた。
珠奈は涙を少し長し瑠華と同じように利久の体に顔を埋めた。
「はいはいごめんね怖かったね珠奈ちゃん」
「瑠華ちゃん俺がそばにいるよ」
「大丈夫」
その言葉を聞いた瑠華はずっと開いていた心の穴が埋まった気がした。




