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叔母の家

第18章 叔母の家


夏休み入ってから一週間が過ぎ、だらだらとクーラーの効いた部屋で過ごしていた琥珀。


この1週間ほぼlineでのやり取りをしていた、その間に進展はゼロ。

だが、明日は瑠華とのバーベキューの予定。


そんなことをぼーっと思っているとスマホの通知が鳴る。

瑠華からの通知。


「琥珀君」


「なーに」


「バーベキュー楽しみだね」


「うん、そうだね」


「11時に駅集合だよ、遅刻しないでね!」


「わかってるよ、瑠華ちゃんこそ遅刻するなよ~?」


「わかってるよ!」


琥珀は付き合ってもうすぐ3か月というのにメッセージ一通一通を見るたびにニヤニヤとしてしまう。


そして琥珀は付けていたpcにネットの友達からゲームの誘いが来た。

そのまま椅子に座りゲームを始めた。


そうして一日が過ぎ、バーベキュー当日駅で待ち合わせしていた琥珀と瑠華。

利久には場所を送り彼女と一緒に行ってもらうことにしていた。


「琥珀君!待った?ごめんね」


「ううん、大丈夫だよ今来たところ」


「よかった!じゃあ行こっか」


そうして二人は電車に乗った。

二人で電車に乗りくっつくことはなかった。


「今までしっかりとしたデートできてなかったよね」


「私は琥珀君と学校で会えるだけで幸せだよ」


その言葉に琥珀はふわっと顔が赤くなった髪の毛が浮くくらいに。


「お、俺も瑠華ちゃんの顔見れるだけで幸せだよ」


返しに言った言葉に笑顔がこぼれ二人の空気は電車の冷房と相まって

とても心地よかった。


そうして、駅に着き電車から降りると利久たちがいた。


「お、琥珀と菫城さん!こっちー!」


「あ、利久じゃん。それと彼女さん」


琥珀はペコっと浅くお辞儀した。

利久の彼女もそれに返す様に浅くお辞儀した。


「はじめまして、菫城瑠華です」


瑠華が利久の彼女に挨拶すると、そのまま利久の背中に隠れるように体を丸めた。


「おいー菫城さんが挨拶してくれてるぞ、ずっと話してみたかったんだろ」

そう利久が言うと渋々前に出てきて小さい声で言った。


「こんにちは...雨宮珠奈あまみやしゅなです」


「え!珠奈ちゃんんて言うの!可愛い名前ー!!」

はしゃぐ瑠華、恥ずかしがるしゅな。

男子は苦笑いしていた。


「さ、行くわよ」


切り替えて叔母の家に向かう一行。

海辺が近く、波の音が鳴り潮風が心地よい。


駅から数十分歩いていると大きな屋敷のような家が見えてきた。

「あそこが私の叔母の家よ」


そう言う瑠華に琥珀が聞いた。

「そういえば許可は大丈夫だったの?」


「全然大丈夫だったわ!」

胸を張り自信ありげに言う瑠華。


「私の大事な友人と言ったら快く了承してくれたわ」


「そっかよかった」


家の前に来るとそこには大きな門があった。

周りは住宅街と言うには家は少なく木が生い茂る夏でも涼しそうな場所だった。


門が空き足を踏み入れるとそこにはバーベキューセットがもう準備されていた。


「お待ちしておりました。瑠華お嬢様」


「ええご苦労ね。叔母さまはいる?」


「ええ、中にいらっしゃいます」


大きな扉を開ける。


「叔母さま!」


その言葉に出てきたのは何とも綺麗な婦人だった。


「あら、瑠華来たのねゆっくりしていってちょうだい」

「そして後ろにいる方々が?」


「ええ!私の仲いい友人だわ!」

「あと彼氏よ!」


叔母の表情が一瞬暗くなる。


「そう」


「どうも一乃寺利久です」

「雨宮珠奈です...」


「柊琥珀です」


「どの方が瑠華の彼氏さんなのかしら」


「琥珀くんよ!」

そう言い手を琥珀に向ける瑠華。


叔母は間を置き琥珀に言った。

「少しお話してくれないかしら琥珀さん」


「あ、はい...」

――え、なになに!怖すぎるんですけど!?



ごくりと喉鳴らし暑さの汗ではなく冷や汗をかく琥珀。

「そのほかの方は外で楽しんでください」

「ほら瑠華も行ってらっしゃい」


「もう。琥珀君に変なこと言わないでよね!」


そう言い出て行った瑠華をとんでもなく揺れる目で見る琥珀。

扉が閉まり溜息をついて叔母の方に顔を向けた。


「あの子のどこが好きなのかしら、結婚は考えているのかしら、あの子のことどれだけ好きなのかしら」


いきなり来る質問攻めに困惑する琥珀。

「ま、待ってください!一つずつ答えますから」


叔母は咳払いをして顔をはっとさせた。

「ええ、お願いします」


凛々しく正座する叔母に琥珀は淡々と答えた。

「まず好きなところは笑顔や容姿が綺麗なところ性格が優しいところです」

「結婚は分かりません。ですが好きな人とずっと一緒にいたいと思っています」

「僕は瑠華さんのことを世界で一番誰よりも愛しています」


叔母は一つ呼吸を置き言った。


「あの子はなんでも強がるの」


「泣いているところを何度も見たわ」


「あなたもいずれあの子を傷つけるかもしれない」

「それでも一緒にいる覚悟はあるの?」



琥珀は息を大きく吸って叔母に言った。


「はい、まかせてください」


その言葉を聞いた叔母はほっとして琥珀にお辞儀をしながら言った。

「どうかよろしくお願いします」


琥珀はそれにこたえるように慌てて言った。

「こ、こちらこそよろしくお願いします!」


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