帰還とその後。。
布池はとても久しぶりのそこに送られた。
アパートの前。 今度こそ自分の住居へと。
緊張の面持ちでカギを握り、ドアを開ける。
伺うように中を覗いて入り、明かりを点ける。
見覚えのある景色。 すべてそのままにあった。
「布池さん?」
玄関で心配して様子を見ていた森原が声をかける。
「どう? 何か問題はある?」
「いや・・。 まぁ、掃除する必要はあるけどな。」
多少整理され、ゴミや冷蔵庫の中は処理されているようだったが、ホコリは目についた。
「あぁ、俺の所もそうなってるだろうなぁ。 あ、布池さん。これ俺の連絡先だから、何かあったら相談して。」
「あぁ。 ありがとう。じゃあ俺のも。」
今更だが向こうでは意味がなかったものだ。お互い連絡先を交換した。
「なんか、まだ実感がないな。。」
こうして帰って来たのにまだよく分かってない感じだ。
「仕方ないよ。 大学は来月からでいいみたいだけど。まぁブランクが大きいから、もう一度同じ学年かなぁ。」
「そっか。。 俺もそうなるかな。流石にレポートで埋め合わせは無理があると思うし。」
「だよねー。先生とも話し合わないと。」
「・・・そうだな。」
そんな話をするとちょっと現実味が出てきた。
「収入もなくなっちゃったから、その分は国が補助してくれるそうだよ。」
「あぁ、そう言ってたな。ってかやっぱ大事だったな、有り難いけど。 ・・・。ま、落ち着いたら探すさ。」
今はそんな気分にはなれないが、働く気ではいる。取りあえずこれからの生活に少しずつ戻れるようにするしかない。
いない間に来た膨大なメールや着信履歴を処理しながら。。
・
・
・
そして月日は流れ、布池と森原は時々会う仲になった。毎日会っていたのだからこれは自然の流れだったと思う。
森原にとっても布池は自分たちの事を知る貴重な友人だ。
そしてそんな彼らと知り合い繋がる布池は、それでもこう言う。
「俺は普通の一般人だっ。」
と。
この時はまさか、職場まで近くなるとはお互いまだ思いもしない事であった。。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
もう一つの世界では、その後訓練校は名を変えて能力科と支援科が出来、特殊部隊で配属されるようになった。今後も似た様な事件がないとも言えないからであり、今まで戦ってきた者達の行き場を作る為にでもある。
井ノ原たちも卒業後は警察や救助、自衛に行き、海外にも派遣されるようになった。
そしておよそ10年後。
彼らは独立し、1つの探偵社を営むことになる。
< 終 >
お読みいただきありがとうございました!
別の作品も良ければ覗いていって下さい。 ^v^✿




