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物語る。  作者: 桃巴


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物語る。おまけ3

おまけ3


コソコソ

コソコソ


今日もコッソリ魔境部屋に忍び込む。

パタンと扉を閉めて、ふぉー、とリリアナは息を吐き出した。


そして、目前のブツを眺める。


「ニセッキオ、なんとかしてみせるからね」


と意気込んだ、はいいものの、リリアナは、この三日間の惨状を思い出す。


一日めは……


へし折られた箒そのままに変身魔法をしてみた。


チャンチャンチャーン↑

チャンチャンチャーン↓

『魔境部屋殺人事件』

の発生である。

胴体が繋がっていないニセッキオが床に横たわっていたから。


二日めは……


へし折られた箒を包帯で固定してから変身魔法をかけた。


チャンチャンチャーン↑

チャンチャンチャーン↓

『魔境部屋殺人未遂事件』

の発生である。

胴体に包帯をグルグル巻きにされた瀕死のニセッキオが横たわっていたから。


三日めは……


へし折られた箒をグルグルと縄で巻いて……ちょっとだけ、ある意味ちょっとだけ妙な期待をしながら、変身魔法を展開させた。


チャンチャンチャーン↑

チャンチャンチャーン↓

『魔境部屋拉致監禁事件』

の発生である。

縄に縛られたニセッキオが吊るされていたから。

この場合の犯人はリリアナだ。


「だ、だよね」


と、妙に納得したわけ。


そして、今日である。

四日め……

リリアナは泣く泣く『砂時計』に手を出す。


「元に戻ろうね、ニセッキオ」


リリアナは意を決した。


「グスン……ニセッキオが元に戻る……箒になっちゃう。初期設定の箒に」


初めて成功させた変身魔法のブツが初期状態になるってわけ。

変身させられる前の箒、箒である箒に。箒人生だけだった箒、箒人生を全うしていた箒に。

……ニセッキオの軌跡がなくなるといえばわかるだろうか。


と、そこでガチャと扉が開く。

リリアナはビクンッと体が反応した。

恐る恐る振り返る。

言わずもがな、立っていたのは本人(ルキオ)である。


「あ、え、これ、は、その、ね?」


言葉になっていない声を出して、愛想笑いを浮かべた。


脳内にはあれが流れる。

チャンチャンチャーン↑

チャンチャンチャーン↓

『修羅場』の発生である。

そう、これはいわゆる浮気現場を押さえられている状況だ。

どうしよう、ここから殺人事件に発展したら……と、リリアナは肝を冷やす。

いや、すでに、偽ッキオは……へし折られてんだってーの、本者に。との冷静な判断は、リリアナにできていない。

だから、定番の台詞をリリアナは言うのだ。


「一番好きなのはルキオだから!」


リリアナは必死である。


「私を捨てないで、ルキオ!」


縋っちゃって。


「もう、浮気なんてしないから!」

「ああん?」


自爆である。


というわけで、ルキオの前で正座させられたリリアナは、この三日間の努力を自白するのであった。


その後、ニセッキオは復活を遂げる。

ルキオに万能薬をかけられて。

なぜ、その方法を思い浮かばなかったんだよ、リリアナは……。


でもって、リリアナが……浮気したのは言うまでもない。


浮気=箒を抱き締める。



次作までしばらく空きます。花粉症時期は集中できず執筆できませんので(泣)


黒猫、白猫、師匠、聖女の背景は『失せ恋』をご確認くださいませ。


失せ恋、物語る。

完結となります。

ありがとうございました。


桃巴。

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