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距離にしてだいたい1mの遠距離恋愛  作者: シャチネコ


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10/10

10.テストが終わって…

俺はどちらかといえばテストは好きな方だ。

 今回は中間テストなので教科は少ないのに日程を多めにとっているため、1日で多くても2科目のテストが4日間ある。だからいつもよりも早く帰ることができる。しかし普段から授業をまともに聞いていないリンやリョウマにとっては、睡眠時間が著しく少なくなる大変な週間なのかもしれない。

 俺?

 俺は優秀だからゲームで徹夜しても授業をちゃんと聞いているから楽勝だが??

 話が逸れた。今回は中間テストということもあり、問題は簡単だった。早めに終わり、クラスの前の方に座っているリンとリョウマを見てみると頭を抱えていたりペンが止まっていた。2人に限って早く時終わるということはないので恐らく問題に苦渋を強いられているのだろう。

 テストが先生の合図で終了するなり、さっきまで静かだった教室が一気に騒々しくなる。それを4回繰り返した。最後の日はクラスメイトの大半は目が虚ろになり、目の下にはっきりとしたクマがあった。クラスはどんよりとしていた。

 しかし最後のテストが終わった瞬間、1~3日目とは比べ物にならないほどの歓声が沸き上がり、活気が一気についた。それは俺達も例外ではなかった。

「よっしゃァァ!!終わったァァ!!」

「今回は特にマジできつかったわ〜。」

「みんなお疲れ様。」

「なんかすごい余裕あるな(わね)?」

「だってあなたたちと違って普段からやっているもの。」

「「グフゥ」」

 2人は相当なダメージを負ったようだ。

「フフッ……冗談よ。」

「けど言ってることはマジだから刺さってるぞ……。」

 この雰囲気を払拭するためにも提案する。

「テスト終わったんだし、みんなで遊ばないか?」

「「賛成ッ!!」」

 2人はこの提案を待っていたかのように食いついてきた。

「桃瀬はどうする?」

「私も一緒に遊ぶわ。」

「じゃあどこ行く?」

「そんなのもう決まってんだろ!」

 リョウマに連れられていったのはラウ〇ドワンだった。1年生の時からテスト終わりはここだったので、通例になりつつある。

 桃瀬は初めてのようでローラースケートに始まり、バッティングやボウリングに終始目をキラキラさせていた。しかし、アーケードゲームで既プレイ勢の3人にボコボコにされ悔しかったのか、頬を膨らましていた。

 可愛いかった。

 最後はカラオケで締めようと話になり、みんなで歌っている。リンとリョウマの歌声はよく聞いていたのでそれなりなのは知っていたが、桃瀬が歌も上手かったのには驚いた。俺と桃瀬は順番が周ってくる前にドリンクを取りに行く。

「氷いる?」

「え?ええ……。」

 先に氷を入れたグラスを手渡す。

「ありがと……。」

「うい。何飲むの?」

「う〜ん、さっきリンちゃんが飲んでいたこのレモンスカッシュにするわ。美味しそうだったし。」

「1口貰えばよかったじゃん。」

「まだちょっと恥ずかしくて。」

「ほ〜ん。」

 と適当な相槌を返しつつメロンソーダを注いでいく。

 部屋に戻るとリョウマが全力で腰をそれながらニューマイ〇ーマルを歌っている。普通の人なら驚くだろうが、よくつるんでいる俺らにとっては日常となっていた。桃瀬も慣れてきたようで、初めの頃は俺らの奇行に驚いていたものの最近では慣れつつあるようだ。現に今の光景を見て、一瞬固まったものの、直ぐに平常運転に戻った。慣れとは恐ろしいものだ……。

 そして順番に歌を歌っていく。

 そこで事件が起きた。

 桃瀬の顔が部屋自体を少し暗くしていたので分かりにくくかったが、赤くなっていた。

 熱でもあるのかとリンが額に手を当ててみる。少し暖かいだけだったようだ。

「なにかあった?」

 と聞くと、

「え〜、な〜んにもないよ〜。」

 といつもより明らかに発言がふわふわになっていた。

 まさかと思いグラスに鼻を近づけると、うっすらアルコール臭がした。

「これレモンスカッシュじゃなくてレモンサワーじゃね?」

「ガチで?」

「そんな〜わけないよ〜」

 部屋から出てドリンクバーのところに確認しに行くと、ソフトドリンクに混じってレモンサワーがあった。

 そして、お酒コーナーのほうにレモンスカッシュがあった。

「「逆やろ!!」」

 俺とリョウマが突っ込む。

「え?」

 と驚いているリン。

「そういえばリンも飲んでなかったっけ?」

「私もそれ取ったわ。そういえば。」

「え?大丈夫なの?」

「少し苦いな〜って思っただけで普通に飲んじゃったわ。」

「「マジか……。」」

 またリョウマとハモってしまった。これは果たしてリンがお酒に強すぎるのか、はたまた桃瀬が弱すぎるのか……?

 とりあえず桃瀬を家まで連れていかなくちゃいけないので、カラオケはそこでお開きとなった。


 

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