1.出会い
目の前の公園のジャングルジムでいつも二人で話していた。名前だけでなく顔すらよく覚えていないが俺と毎日たわいない話をしていたことは覚えている。その子は太陽のように温かくて俺の凍った心をゆっくりとかしていった。
ピピピッ…ピピピッ……
7:00のアラームがなり、布団から手だけを出してアラームをとめる。
ゆっくりと目を開けると朝日が入り込んでくる。
「またこの夢かよ…俺はどれだけあの子に未練もってんだ……」
この時は小学生低学年の時だからおよそ7年も前の話なのだ。
朝から自分の欲求不満に嫌気を差しながらベットから起き、階段を降っていく。洗面台にいき顔を洗い、キッチンに立つ。朝ごはんにあまり時間をかけたくないので、トーストと目玉焼き、インスタントのコンポタを作り、食べる。
昨日まで冬休みだったため、11時起き3時寝を繰り返していためこの時間に起きるのは正直キツイ。
しかしそれだけで学校を休むのは気が引けるので支度する。
準備を終わらせて家を出る。すると、隣の家の前に引越しのトラックが止まっていた。隣の家はしばらく空き家だったはずなので誰かが引っ越してきたんだろう。
そんなことを考えながら歩いていると、
「ルイ〜、おはよ〜。」
後ろからリョウマが目を擦りながら声をかけてくる。
「ああ…おはよう。随分眠そうだね?」
「そりゃお前…次の日学校なのに3時までゲームしてたら十分な睡眠なんてとれるわけないだろ。」
「変に寝るから眠くなるんだよ。」
「なるほどね…オールしたってわけか…」
ニヤッと悪い顔をつくってからいう。
「寝たが?」
「何やねんお前!そんな同意するような顔して結局俺と同じ睡眠時間かい!じゃあお前が単にバケモンなだけか……」
「人のことをバケモノ扱いしないでくれる?」
「じゃあなんでそんなにシャキッってしてるんだよ!」
などと駄弁っているうちに学校に着く。
新しいクラスにはいり席でのんびりしていると、リョウマがまた話しかけてくる。
「このクラスに新たな転入生が来るらしいぞ。」
「どうりでクラスがいつもより騒がしいわけか。休み明けの土産話にしては随分浮き足立ってるなっておもったよ。」
「しかもそん転校生を見た人いわく、メッッッチャくちゃ可愛いらしいそ!」
「へ〜。それは楽しみだな。」
「お前本当に楽しみなのか…?俺狙っちゃおっかな〜。」
「誰を狙うつもりなの?」
「いや〜、新たにこのクラスに来る子が可愛いらしんだよ〜!って、え??」
いつの間にかリョウマの隣にリンが立っている。
ちなみに俺とリョウマは中学からの幼なじみでリンはリョウマの彼女だ。
「私がいるのにそんなことするんだ〜、へ〜。」
「いや違っ!」
「問答無用ッ!!」
リョウマが目の前でとてつもない轟音とともに机につっ伏す。さすが体育会系。力が有り余っているようだ。さすがメスゴリ……
「ルイ。なにか今失礼なこと考えてない?」
「滅相もありませんッ!!」
「そう?ならいいけど。もし、ゴリラとか考えていたらこいつと同じ運命辿っていたからね?」
そういって離れていく。
ッぶね〜、俺の脳内に思考盗聴機なくて良かった。
「もう行ったか……?」
のびていたはずのリョウマが起き上がる。
「最初の方は30分ぐらい伸びていたのになんか起きるの早くなってない?」
「俺冬休み中によく不適切な発言して殴られたから耐性で来てきたのかもな。」
あれを何回もなんて想像しただけで恐ろしい。
キーンコーンカーンコーン
「チャイムなったからもう席戻るわ!じゃあまた後で!」
そういって離れていく。
しばらくすると、担任教師が教室にはいってくる。
「知っての通り、このクラスに新たに転校生がくる!男子ども〜あまりがっくつなよ〜。よし!入ってきていいぞ!」
その声とともに前のドアが開く。
その子は桜色の髪に栗色の目をしていてアイドルのセンターにいてもおかしくないくらい可愛かった。
「私は桃瀬美桜です!趣味は読書と映画鑑賞です!これからよろしくお願いします!」
言い終わると、クラス全体から拍手が送られる。
「えっ〜と…桃瀬の席は夏樹の隣が空いてるな!あそこにしてくれ!」
ちょっとまってくれ!他の男子たちが呪ってやる!みたいなめせんでみてるから!!俺はまだ殺されたくない!!




