第10話 この日の満月をわたくしは忘れられませんわ
『で、ここが中庭ですわ!』
「花々が素晴らしいね、相当な腕利きの庭師がいるんだろう」
『花見てるルミナス様尊い!!!メロい!!!!』
「あはは、花に集中出来なくなっちゃったな」
2人は屋敷を散策していた。
『、、、ルミナス様、すこしお願いしたいことが』
「急に改まってどうしたんだい?」
覚悟を決めたかのようにアリアは口を開いた
『城下町デートに行きませんか?』
(城下町に出掛けませんこと?街の偵察という意味でも!)
(は!!!心の声と本音が!!!!)
『る、ルミナスさま、えと、ちが、』
「で、でーと、、、?」
首まで赤くなっている
(か゛わ゛い゛い゛)
『ま、間違えましたわ!その、街の偵察という意味で、!』
「、、、いいよ」
「行こうか、デート!」
キラキラとした太陽のような笑みをアリアに向けた。
『ごふっ、、、!』
「あ、アリア嬢はいつも鼻血を出すけど大丈夫なのかい!?」
慌ててはいるが初めてではない分最初程の慌てている様子は無かった
「ほら、これを鼻に押さえて」
アリアを近くにあるベンチに誘導しつつハンカチを手渡す。汚れることはどうでもいいかのように
『あ、ありがとうございますわ』
ルミナスも隣に腰掛ける、が目を逸らしたまま口を開いた
「そ、それでデートのことだけど、、、」
また少しだけ顔を赤く染めながらアリアに視線を向ける
『婚約してからは月1程でわたくしが皇城に向かいますわよね、来月分お外に遊びに行きましょう。安心してくださいませ、わたくしが案内いたしますのでどうか楽しみにしていてください。あ、あとお忍びという形に致しましょう。それからやはり〜』
急に早口になり、マシンガントークをぶち込まれ宇宙猫状態のルミナスだったが何とか全体の把握すべき点はわかったみたいだ。
「来月、、、お忍び、わかった、楽しみにしているよ!」
偵察、いやデートの約束が終わり大体の屋敷の紹介が終わった。
『最後に紹介したい方がいますの、』
『少々イラつく方ですが頭はいいし悪意はないはずですのでご安心くださいね!』
「い、いらつく?、、、アリア嬢が紹介したいんなら悪人な訳ないかな、」
『少しお待ちを!』
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「え、ボクぅ〜?だる〜」
『うっせぇですわよネギ野郎。』
『対価として現代社会の通貨や税について話しますわ。』
「え!!もうそれを先に言ってよぉ〜!早く行きましょ師匠ぅ〜!」
『現金な奴、、』
『お待たせいたしましたわ!ルミナス様!こい、この方が』
「ジェイド・スキャリオンですぅ〜殿下初めまして〜」
ジェイドはしゃがみこんでルミナスの手を掴んでぶんぶんと上下に手を回す
「じぇ、ジェイドさ、!?」
「あー、確かにお嬢様もこれじゃあ骨抜きになるかぁ〜」
『離せですわよ!?ルミナス様に触れるな!!!ネギが!』
「こ、個性的な方なんだね、、、ネギ?」
「ネギじゃないよお〜!」
『後ろ姿と遠目から見たらネギですわ、頭の色と白衣で』
「アリア嬢をいつもありがとうございます。ジェイドさん」
「こちらこそいつも迷惑かけてるよね〜、これからも迷惑掛けるだろうけど仲良くしてあげてね〜」
『お前はわたくしのなんですの?』
「弟子〜」
『要らね〜〜〜』
と話しているともう時刻が夕方でエリザが呼びに来た
「殿下、アリア〜?夕食の準備をするけどどこにいるの〜?」
『お母様!』
『すぐ行きますわ〜!』
「あ、もう夕食時か、時間を忘れていたよ」
「じゃあではまた、殿下もお嬢様もまたいつか〜」
そこからルミナス、アリア、エリザ、メフィスの夕食が始まり、空気は団欒と楽しい夕食だった
『帰らないで欲しいですわ〜!』
「アリア、迷惑でしょう?」
「殿下、娘のことは放っておいてください。これからもよろしくお願いしますね」
エリザは娘を窘めているがアリアはほぼはぶてている。
「ふふ、今日は楽しかったよ、ありがとう」
「、、、アリア嬢、」
ルミナスはアリアの元に来て、耳元に口を近づけた
「来月の話本当に楽しみにしてるからね、あと僕達は婚約したんだから、、、そんなに寂しいなら手紙でも出してくれると嬉しいな」
『!?、ぁ、!??!、』
あまりの近さに反応が言葉の発し方を忘れてしまった。が手紙という言葉を聞いて目をパチリとした、まるで選択肢になかったかのように
『殿下は天才でしてよ、そうですわね、恋文、あ間違えた。手紙という手がありましたわ!』
『殿下、またお会いいたしましょう!』
「そ、そんなに態度が変わるとすこし寂しくもあるけど、、、」
「またね、いい日々を」
そう言ってルミナスは馬車に乗り込んだ。馬車が見えなくなるまでアリアはその場から動けなかった。アリアはただ自分の赤くなった顔が夜風で冷えていくのを感じていた。
空を見上げると、大きな満月が輝いていた。
(、、、月が綺麗ですね)
その頃、ルミナスも馬車の窓から満月を見ていた
「夜はそこまで好きではないのだけど、今は少し好きかもな。アリア嬢みたいだ」
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