62−日常(4)
〜流騎〜
紅葉青海がスペースから出てハヤブサの連絡が終了した頃、綾夏は西園寺に抱きつき、静香は黄昏気味になっていたから仕方なく俺は刈谷と話すことにした。
「なあ」
「なんだよ萱場、その仕方ないから俺と話そうっていう声の感じは?」
「わかるか?」
「あぁ」
「そうか。どうでもいいんだがどうする?」
「どうするって任務がか?」
「ああ」
「どうするもこうも俺が任務遂行して今月の給料を増やしてもらう」
「そうか……」
俺はそこで会話を止めた。
「おい! それだけかよっ!」
そう刈谷が声を荒げていたが無視することにした。
それにしても紅葉青海、あいつが紅葉元首相の娘か。まあ、紅葉っていう苗字は珍しいからあれだがここは広島。親戚の線はあったが本人がここの学校に来るとはな。
それにチルドレンときたか。どうりでさっきから違和かな雰囲気を漂わせていたわけか。
どんな能力かは分からないにせよ、まだ味方と決まったわけでもない。それにあいつは何かを隠している。
考えても分からないか。桃がいれば話は早いんだけどな。
でも、あの能力は桃自身に負担もかかるしあいつ自身この能力を使うのは自分のための時だけだからな。
俺が調べてくれなんて言ったらなにを要求してくるかわからないしな。
でも、さすがに今日は驚いた。
なにせ静香が生きてて帰ってくるなんてな。それに西園寺まで。西園寺がシコンの片腕の実力の持ち主だってことは知ってる。だが西園寺は綾夏の親友だ……。
どうにもやりづらいな。静香が黄昏気味なのも分からなくもないか。
〜青海〜
ど、どうしよう。なんか皆殺気づいてましたよね、さっき。
あの西園寺さんって人は雷を使うのかな……あー、怖かったです。
やっぱり皆さん強いんでしょうね。でも私はルネサンスとは関係ないはずです。私はあなたの夢を届ける橋になりますMIKOTOさん。
一応自分の中身を整理するために深呼吸。
「すーはーすーはー」
よし、完璧です。私は今現在とっても動揺しています。なぜなら!
そう、私は昨日ばかりチルドレンになったのですから! それにしてもあのオリジナルの分身さん、美人だったなー。背も高いし、グラマーだし、む、胸もおっきくて……。
私は微かに自分の胸に手を当ててみた。
「お、平たいな」
「ああ、薄っぺらだぜ」
「!!」
私は吃驚仰天して周りを見渡すと二人の男子生徒が板を運んでいるのが見えた。
「しかし最近の技術ってすごいよな。太陽パネルがこんなに軽くて折り曲げまでできちまうんだからな」
「ああ、それに持ち運びが自由だからな」
ふぅ、びっくりしました。で、でも私だって少しはあります!
さあ、それは置いといて、確かオリジナルさんの名前は確か流水香さんでした。外国人さんみたいな名前でしたけど私は気にしません。どこかさっきの部屋にいた誰かと雰囲気が似ていたような気もしましたが気のせいでしょうか?
『あなたの心は永遠かしら? 私に証明して、あなたの心の強さを―――』
と、流水香さんは言いながら私は自分の能力に目覚めました。覚醒というのでしょうか? こういう場合?
ちなみにハヤブサさんは私の元お目付け役さんでした。父がああいったことになってしまったのに、偉く出世なさったお方です。別に嫌味じゃありませんよ?
それにしても困りました。ルネサンスに入るべきでしょうか、それとも入らないべきでしょうか………。
MIKOTOさんによるとMBS側のチルドレンさんは軍みたいらしく、リベリオン側のチルドレンさんは同好会みたいなものらしいです。でも今は両方合併しちゃったみたいだし。
あ、ちなみに私は父やハヤブサさんからこういった情報はもらっていません。すべてはMIKOTOさんからです。
私がチルドレンになったのもMIKOTOさんのおかげですから。
MIKOTOさんは私のインターネット上のメル友で、お互い本名は知りませんがとても仲良くさせていただきました。
そしてある晩、MIKOTOさんから物凄く長い書類らしきものが送られてきました。そしてその内容は国家機密レベルの書類だったのです。しかも、この国が隠蔽してきたあのMBSやリベリオン、そしてルネサンスの詳細がびっしりと書かれていました。
私はすぐさまMIKOTOさんに事情を聞こうと思いましたが、書類と一緒に送られてきたメッセージにはこう書かれていたのです。
『親愛なるMAPLEさんへ、
この書類をあなたに託します。お読みの通り重要な書類です。この所為であなたは窮地に立つことになるかもしれない。でも俺の願いを叶えて欲しい。俺はきっと今頃、殺されていると思う。それ程、これは国が隠そうとしているものなんだ。だから是非、君にはこの事実を公表してもらいたい。日本の人は、国民はすべてを知るべきなんだ。そう、ルネサンスにいる隊員ですら知らされていない事実を、俺じゃなくて君の手で暴いて欲しい。これでチルドレンも皆も助かるから。
それじゃ、ありがとう。
From、MIKOTO』
私は叶えます、MIKOTOさんの夢を。あなたが死ぬほどまでに成し遂げようとした真実を。
だから私は怖気ずにこの人達に立ち向かえます………。
ここで「始まりの冬」第一期が終了します。うぅ、長かったです。そこでですが次話より第二期、つまり終極へと差し変わるわけです。
そこで第二期に入るということで文章が長くなります。さほどそんなに長くなりませんが、1.5倍ぐらいでしょうか?w 曖昧ですみません。その分、少し更新が遅れるかもしれません。ご了承願います。
ここまで長く書いてきたのは初めてなKaryuなのですが、皆様の評価・ご感想がありましたら嬉しいですwそれでは次話の予告を―(ちょっとご無沙汰だったので)
紅葉青海をルネサンスへと勧誘する任務を言い渡された流騎達。紅葉青海を巡っての勧誘争奪作戦が決行される!




