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始まりの冬  作者: Karyu
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1−シャグルとシャドル(1)



 セカンダリー・コールド通称SC西暦一年の元旦。俺は今では鳥取ルネサンス本部と呼ばれる(以前までは鳥取MBS本部と言ったが)へと向かった。


 昨日の大晦日に連絡が入り、今日中に本部に出頭しなければならない。


 まったくなんで正月に招集が掛かるんだよ……。


 俺はしぶしぶながらも重い足を前に出しながら本部に向かった。


 今日から始まるSC西暦、それは世界に第二共産党恐慌が勃発したことをきっかけに始まることになる。


 世界がまた大きく進展する中、人々は一体何を思うのだろうか。っとそんなこと考えても始まらないか……。


 本部は米子駅から徒歩三十分、タクシーで五分と言ったところの住宅街の中に建設されている。というのも前まで山の中にあったのだがそれだと出入りの際に疑われるのと目撃者が多数現れるようになったので盲点をつく為に住宅街に配置されることになった。


 住宅街の一角をまるごと買収、しかしあまり疑われないように多数の隊員を住宅に住ませ、日常生活を過ごせるように工夫を凝らした。住宅街は一般にレッドローズと呼ばれており、バラの花弁のように住宅が重なるように配置され住宅街の奥に進めば進むほど迷路的な錯覚に陥る為よほどのことがない限り本部の人間以外立ち寄りはしないのである。


 そして実際の本部は地下に造られ、ある程度までは地下通路が配置され鳥取周辺の県に行き来できるようになっている。


 でも俺は地下より外の情景を見ながら行きたかったので広島から電車一本でやってきた。


 俺はレッドローズの中に入り指定された住宅の庭に入り、重厚な鏡石に掌を当てた。すると電子音が一瞬鳴り、地下につながるシュートが開いた。


 そのシュートの中に飛び込んだら体がゆっくり落下していった。それはまるで無重力状態ではあるがゆっくり引き落とされるような感覚。


 でもなれないなこれには。いくら技術が進歩したからって言ってもなんかそわそわするんだよな……。


 そんなことを考えているうちに下から光が上がってくるのが見えた。いや俺が光のあるほうに落ちていってるのか。


 俺はシュートから抜けた。それでも体はゆっくりと降下していく。地面に着地したとき俺はもう本部の中にいた。本部の天井から落ちてきたのでシュートの入り口を見上げたらシュートは既に収納され見えなくなっていた。


 周りを見渡すと他の隊員がシュートから降りてくるのが見えた。その中には知っている一般隊員やチルドレンの姿も見えた。


 するとその中のチルドレンの一人が、


「よおシルキ、元気だったか?」


「ああ、グガンか。久しぶりだな」


 グガンか、あんまし俺はこいつと馬が合わないんだよな。


「なんだよシルキ、せっかく会えたって言うのにそっけないな」


「そ、そんなことないさ」


「そうか? でもお前大活躍だったらしいな、中奇戦の時」


 中奇戦というのは二ヶ月ほど前の中国奇襲戦争の略である。


「そうでもないさ」


「でもお前は俺の手が届かないほどまでにグレード上がったよな。いまじゃスペクタクルなんだから。俺なんてまだグレード5だぜ?」


 スペクタクル、それはグレードが10より高くなり階級のつけれなくなったチルドレンにつけられる称号であった。


 俺以外にも元リベリオンリーダーの三人、シコン、ビワ、クキョウの他、滋賀県のガイジュ、東京都のササラギがいる。


 綾夏と刈谷はグレード10に昇格、桃はグレード4にあがったがあいつの底知れない戦闘力はスペクタクル以上のものであると俺は見ている。その事実はこの本部の司令官のハヤブサすら知らない為その様な措置に終わったらしい。


「スペクタクルなんていっても別にどうこう変わるってわけでもないだろ」


「まあな、中には階級に厳しい奴もいるけどな。それよりお前なんで今日召集掛かったかわかるか?」


「いいや」


「そうか、俺もなんだがなんでも重大発表があるらしいぜ」


「そうなのか」


 一体なんだ? まあ正月に招集かけるぐらいなら余程重要なんだろうな。でも今日は刈谷も綾夏も召集が掛かってない。一体何の発表があるっていうんだ?


 だがここの新司令部って言ってももう三ヶ月ぐらいたつのか。よくやっている方だよな。少なくともあのカゲフミのおっさんよりは常識的だからな。だがあのおっさんもまだいきているのか? ま、タフだけがとりえだからそうそう逝くことはないだろうな。それにしても一体何の用があるっていうんだ?


 俺はグガンと共に別に他愛もないグガンの自慢話と近況状況を聞かされながらシュートルームと呼ばれる一角を出てコンビーンホールと呼ばれる緊急招集用の部屋まで向かった。


 コンビーンホールではもうすでにちらほらと隊員がいた。チルドレン隊員の数が多かった、といっても五人程度であった。ほかに十人程度の有能な一般隊員が集まっていた。


 一体これだけのチルドレンを集めて何をやるって言うんだ? 新しい任務か? といってもこんなにチルドレンがいるってことは一筋縄の任務になるような予感はしないな。


 そんなことを考えているうちにホールの中央に設置されているモニター、3Dの立体型カメラからハヤブサの映像が等身大のまま映し出された。





じゃ、キャラ紹介は先ず俺からだろうな。

萱場かやば流騎しるきだ。コードネームはシルキ。階級はスペクタクル。ま、俺が最強ってことだな。

扱う能力は水。ちなみに今は16で高1だ。他にいうとすれば身長は175cm弱、60kg、血液型はABだけど良くそうじゃないだろといわれてる。

ここ半年で5cm程伸びたからな、上々だ。

後、知りたいことがあれば質問しておいてくればいい。俺が直々答える。

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