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無気力高校生の異世界救済  作者: SUZUKING
第二章 旅立ちと始まり
53/68

50 素敵で無敵な靴を君に……

ガメラを育てないと……早く背中から木を生やすんだガメラ(ナエトル)!!

 優太はルナの靴探しの為に一端アストラ武具店に足を運んでいた。


「ふーん……靴ねぇ、流石に専門外だわ」

「……何処かに靴屋は有るのか?」


 優太の言葉に「そうねぇ」と考えながらジュリアは視線をルナへと向ける。

 視線を向けられたルナはビクッと震えると更に優太の後ろに隠れてしまう。


「なんでこんなに怖がられるわけ!?」

「勝ち気な所じゃないか?」


 優太の言葉にジュリアは「もう……」と困った顔をしながらルナへと近付く。


「その……私ジュリアって言うんだけどさ……良かったら仲良くしてほしいな?」

「……る、ルナ」


 少し戸惑いながらの自己紹介にジュリアは微笑むと頷く。


「うん、よろしくね! ルナちゃん!」

「うん!」


 ルナはジュリアの言葉に頷く。

 その様子にジュリアはほっとした様子で優太へと視線を戻す。


「さっきの話しの続きね……靴を探しているのならベラおばさんの工房に行けば良いわ……少し待ちなさい地図を描いたげる」

「助かる」


 暫く待っているとジュリアが紙を渡してきた。

 優太はそれを受け取ると目を通す、大雑把に描かれた地図に所々に店の名前が書いてある。

 そして終着点にベラおばさんの工房と書かれている。


「所々に書いてあるお店の名前を目印にして辿っていけばベラおばさんの工房に着く筈よ」

「……わかった」

「ありがとうございます」


 優太達はお礼を言うと早速ベラおばさんの工房へと向かうことにするのだった。




─────────────────────────────




 雑な地図に悪戦苦闘しながら何とかベラおばさんの工房へと辿り着いた。


「ここですね」

「そうみたいだな」


 優太達は少し古い扉を音を立てて開けて中に入る。

 中に入ると最初に目を引くのは壁に飾られた無数の靴達だった。


「これは凄いですね……」

「ああ、しかも全て造りがしっかりしているし手入れもされてる」


 感心しながら一つ一つ靴を見物する。

 すると、カウンターの奥から一人のお婆さんが出てきて優太達に声を掛ける。


「あらあら、いらっしゃいこんなところにお客さんなんて珍しいねぇ」

「あっ、すいません勝手に見て回って」


 お婆さんに気付いたレイナが慌てて謝るとお婆さんは「大丈夫」と頷く。


「好きに見てくれて構わないよ、もっともそれらぜーんぶ売り物じゃないけどねぇ」


レイナが首を傾げるとお婆さんは懐かしそうに話し続ける。


「それらは全部昔ここで靴を造っていった冒険者達の靴の型だよ気付いたらこんなにいっぱいになってたよ」


 お婆さんは一通り話し終えると「さてと」と優太達に視線を向ける。


「ようこそいらっしゃい、ベラの靴工房へ……ジュリアちゃんから聞いてるよ靴をさかしているのでしょ?」

「ああ、頼む」


 すると、ベラは優太の顔を見つめ始めた。

 優太は首を傾げ「なんだ?」と思わず聞いてしまう。


「よーく、見てみたら貴方……リーシアの乗り合い馬車の護衛をしてくれた可愛らしい冒険者さんね」

「……ああ、最初にクリエスティアに行く時に会った……」


 優太の言葉に嬉しそうに頷くベラ


「そうよ! あの時は自己紹介もしなかったわね……改めて、ベラ・レミンスよ」

「ユウタ・ヤノだ」

「レイナ・ヘンティルと言います!」

「ルナ!」


 それぞれの自己紹介にベラは微笑みながら頷くのだった。




 自己紹介も終わり、優太達は早速靴の話を始めた。


「そうねぇ、壊れ難い靴……」

「とてつもなくデカイ岩が落ちても壊れない靴が必要だ」

「すごく大雑把な説明ですけど……あの感じだと否定仕切れませんね」

「……?」


 優太とレイナの言葉に首を傾げるルナ。

 そんな三人にベラは質問をしていく。


「誰が履くのかしら?」

「ルナ……この子だ」

「壊れ難いと言うのは擦れたり破れたり?」

「吹き飛ばければ良い」


 優太の言葉にベラ「吹き飛ぶ?」と少し眉をひそめる。

 しかし、直ぐに表情を戻すと考えながら首を傾げる。


「難しいわねぇ……」

「そうですよねぇ」

「今の持ち合わせじゃ」


 ベラの言葉にレイナが「え?」と声を出す。

 ベラは素材を思い出しながら言葉を続ける。


「様は途轍もない衝撃を吸収すれば良いのでしょ? 素材があれば作れるわ」

「何が必要なんだ?」


 優太の言葉にベラは一つのゼリー状の何かを取り出した。

 優太達はそれをしばらく眺める。

 そして、痺れを切らしたレイナがベラに質問する。


「何ですか……これ?」

「スライムクッション、賢者の洞窟の最深部の生息するスライムが落とす素材よ……これをいっぱい取ってきて欲しいの……出来る?」


 ベラの言葉に優太は「ふん」と鼻を鳴らすと頷く。

 レイナは少し心配そうに優太に話し掛ける。


「だ、大丈夫でしょうか……」

「問題ない、それに少し確かめたい事も有ったしな」


 優太はそう言うと、早速賢者の洞窟へと向かうのだった。




─────────────────────────────




 優太達は賢者の洞窟に着くと奥へと進んで行く。


「この前の様に大量のビッグラビィは居ませんね……」

「そうだな」


 賢者の洞窟はこの前とは違い大量のビッグラビィは居ない為、スムーズに進む事が出来た。

 しばらく進み、階段を下り、階層が深くなると徐々に魔物の種類も変わってくる。


「少し魔物の種類が変わって来ましたね」


 上層ではゴブリンやビッグラビィしか居なかったのに対して下層に行くにつれて豚頭の怪人のオークや巨大な蝙蝠のビッグバットなどの魔物が増えてきた。


「ブモォォォ!!」

「邪魔です!」

「キシャァ!!」

「えい!」


 しかし、そんな魔物達もレイナのスピードとルナの脚力に蹂躙されて対した脅威にはならなかった。


「しかし、落とすと言うのは一体なんだ?」

「どうかしましたか?」


 優太の言葉にレイナが首を傾げながら質問する。


「いや、大抵の魔物は死んでもその場に残るだろ?」

「確かにそれなら本来取れると言いますよね?」


 優太とレイナはそんな話をしながらも倒した魔物の素材を回収しつつ奥へと進み続ける。

 そして、しばらく進むと見覚えの無い青い物体が跳ねているのが見えた。

 青い液体に丸い魔石が浮かぶ謎の生物……断じて笑顔が素敵なとんがり頭とは違うスライムが動いている。


「多分、あれですね……」

「ああ、あれだな……」


 優太達は跳ね回る青い液体に近付く。

 そして、レイナが近くの一匹を真っ二つに切り裂く。


「んーん? 何かおかしいです」


 レイナが違和感から首を傾げていると、切られたスライムがくっつき元に戻ってしまった。

 その様子を見ていた優太が「ほう」と声を出す。


「どうしましょうか?」

「……多分、魔石を壊せば良いと思うが、再生の魔石か面白いな」


 再生の魔法は割りと流通しているため特別珍しい物ではないが、自然発生の魔石には少し興味があった。

 優太は近くの一匹をフィンガーマジックで魔石を撃ち抜き様子を見る。


「お見事です! あ、スライムが溶けていきますね」

「ああ、やはり魔石が弱点みたいだな」


 優太の言葉にレイナは「そうと分かれば」とかなりの早さでスライムを処理していく。

 そして、倒したスライムの何匹かがベラの工房で見せて貰ったスライムクッションを落としていた。


「えい!」


 そんな中、ルナも負けじとスライムを攻撃するがスライムは震えるだけで倒せていない


「スライムだからな、打撃は効かないのか……」

「むうぅ……」


 すると、ルナは悔しそうな声を出すと思いっきりスライムを蹴り飛ばした。


 パァン


 蹴り飛ばされたスライムは壁に激突すると、体が飛び散り魔石が地面を転がる。

 スライムが復活する事は無かった。


「おお、ルナ! そのまま倒して行け」

「……? うん!」

「レイナもだ」

「分かりました!」


 優太は二人に指示を出すと魔石等を回収していくのだった。




 しばらくスライムを倒し続けて、スライム達が我先にと逃げ始めた所でレイナとルナは倒すのを辞めた。

 その結果大量のスライムクッションと再生の魔石を手に入れる事が出来た。


「よし、二人ともお疲れ」

「うー!」

「お疲れ様です、それより優太さん? その魔石は何に使うのですか?」


 レイナにそう聞かれた優太は、魔石を眺めながら答える。


「新しい魔道具の研究の為にな……」

「なるほど」


 スライム狩りを終えた優太達は賢者の洞窟の出口へと向かって歩き出す。

 その帰路の途中レイナが「そう言えば」と思い出したように優太に話し掛ける。


「ここに来る前に言っていた気になることは何だったんですか?」

「それは後で話す……取り敢えず今はルナの靴が先だ」


 優太の言葉にレイナは「そうですね……」と頷くと周りを警戒しながら出口へと歩き出すのだった。

次回! 久々に彼らの登場? 靴は無事に完成するのか? 賢者の洞窟の秘密? じゃじゃん拳、うふふふ(作者の疲労困憊をご了承下さい)

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