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## 廃棄の王国 ### 第十七章 橋下の王様④
「逃げたかったんですよね?柚希さんの視線から」
否定しようとしてヨシオは言葉に詰まった。
まさにその通りだったからだ。
柚希の真っ直ぐな目が怖かった—
自分の全てを見透かされてしまうようで。
「賢明な判断かもしれません」
花音は予想外の言葉を口にした。
「少なくとも法的には」
「……法的?」ヨシオの表情が強張る。
「何の話だ?」
「未成年者略取未遂」花音は淡々と告げた。
「法的にはギリギリセーフですが社会的にはアウトでしょう」
ヨシオの体が硬直した。
「君は警察官か何かか?」
花音はくすりと笑った。
「まさか。ただの女子高生です」
「信じられないな」
ヨシオは乾いた笑いを漏らした。
「君はどうしてここまで俺に興味を持つ?」
「あなたが面白いからです」
花音の目が輝いた。
「大人なのに子供みたいに怯えている」
「酷い言い草だな」




