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SS 恋する騎士の悩み-アシュトン視点‐

「アシュトン~」

情けない声に呼ばれて振り返るとしょんぼりと肩を落とすエルバートが居た。

改めて想い人に告白しに行くと告げてしばらくたったが様子を見るとその結果はいいものではなかったのだろう。


「あー…なんだ、振られたか?」

そう告げるとエルバートは首を横に振る。


「…恋人になってくれるって」

「はあ!?」


エルバートの言葉に思わず声が出る。

俺の声に近くにいたルシオが駆けつけてきた。


「なんだ、何かあったか?」

「エルバートがマリーちゃんを射止めたらしい」

「はぁ!?」


ルシオも驚愕してエルバートを見つめる。

「エルバート、お前どんな卑怯な手段を使ったんだ」

「使ってねぇよ!?お前ら俺を何だと…」


怒りだしそうなエルバートを宥めて俺は目を瞬かせた。

「ならどうして凹んでたんだよ?」


「恋人に…なれたのはすげぇ嬉しいんだけど…恋人ってなにすんのか、俺全然分からなくて」

「あー…」


エルバートの言葉に俺は頭を抱えた。

なるほど、こいつはこの歳まで異性とお付き合いをしたことが無いらしい。


「恋人って何すんのか二人は知ってるか?」

「そりゃお前、やることやりゃあいいんだよ」

「アシュトン、初心いエルバートに穢れた答えを吹き込むな」


ルシオに軽くにらまれて肩を竦めるが間違ったことは言ってない。

「いいか、エルバート。女性はまず丁寧に扱わなければいけない、それから相手に対する思いやりと気遣いを忘れるな」

ルシオが説明する言葉をふんふん頷きながら素直に聞きいれるエルバートに、思わず頬が緩みそうになる。


仲間の恋路が上手くいくことを願いながら俺はルシオの恋愛講座を眺めるのだった。


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