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ユリアの色

その時、控え室のドアがノックされた。


「失礼いたします。式典の準備が整いましたので、どうぞお越し下さい。」


王宮の執務官が恭しく頭を下げた。

トーマスはユリアの手を取り部屋を出る。


大広間の入り口まで着くと、エバンとコートが待っていた。


「ユリアちゃん、今日は一段と綺麗だね!」


エバンは式典の為にいつもより華やかにしているユリアを見て言った。

コートもそれを見て頷いている。


「お母さんが見たら喜ぶよ。良かったね、ユリアちゃん。」


コートの言葉でユリアの目には少し涙が滲んだ。


「はい!お母さんも見てくれてますよね。」


「ああ、もちろんさ。」


高らかに鳴るトランペットの音と共に大広間のドアが開く。

大広間には沢山の人が並んでいた。


その中をゆっくりと歩き出す。

コートにはエバンが。

ユリアにはトーマスがエスコート役で付いた。


並んでいる中には、ミュゼットやプリアンヌの姿も見える。

ミュゼットが小さく手を振る。

ユリアはニッコリ笑顔で返した。


そして、その後ろ方には騎士団の姿や王宮魔法使いの姿も見えた。

みんなニコニコと笑顔で祝福してくれていた。


そして、大広間の1番奥の高い場所に座る王様が見えてきた。

王様は笑顔で迎えてくれていた。


大広間の奥に着いたユリアは、コートの隣に並び頭を下げる。


王様が手を上げ静まる大広間。


「コート・マグゴナル、そしてユリア・エスターク。本日はアストロ・ジーラス征伐の褒美を取らせる。」


その言葉と同時に、王宮の執務官が前に出た。

そして、王命を読み上げる。


「この度、アストロ・ジーラス征伐において国の為、民の為に力を尽くしたコート・マグゴナルには虹色の魔法使いの称号の永久使用を許可する。また、長年力を尽くして来た薬草農園を王宮が無償で支援する事を約束する。」


コートは恭しくお辞儀をした。


「次に、ユリア・エスタークには民間での魔法使いを名乗る事を許可する。そして、ユリア・エスタークには『白金(しろがね)の魔法使い』の色を授ける。また、ユリア・エスタークには男爵と同等の位を授ける。この爵位は一代爵位とし、ユリア・エスタークのみが使用する事を許可する。」


ユリアは一瞬驚いたが、すぐに頭を深々と下げた。


執務官の報告が終わると、王様が話始める。


「マグゴナル、ユリア。この度は本当によくやってくれた。そなた達への褒美を色々考えたが、これが一番良いのではないかとなってな。どうじゃ?これでよかったかな?」


マグゴナルは頭を下げたまま言う。


「王様、この様な素晴らしい褒美をいただき感激でございます。」


「いや、そなたはこの様な素晴らしい弟子を育ててくれた。それに薬草農園も我が国の医療の役に立っていると聞いた。これからはもっと研究に精を出して欲しい。」


「ありがとうございます。」


王様はユリアに視線を移す。


「ユリア。」


「はい。」


「そなたへの褒美は少々頭を悩ませたぞ!王宮魔法使いになるよりも街で沢山の民の為に力を使わせたいというそなたの婚約者の願いも考慮した。」


王様はチラッとトーマスを見る。


「そして、そなたの色は白よりも輝くが派手ではなく上品にひっそりと輝く白金という色にした。そなたの白の力を民の為に存分に使って欲しい。」


「ありがとうございます。お言葉を心にしっかりと刻み付けて精進します。」


ユリアは深々とお辞儀をした。


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