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ディルフェイスの伝説〜初代光王誕生の時〜  作者: 加藤 すみれ


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少女の悲しい物語

ペルージュ一族

精霊の歌を代々引き継ぎ、精霊に歌を捧げる一族。

クリスタは、一族の最後の生き残りだった。


ーーーー


5年前

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」

あしがいたいよ。からだがおもいよ。

「おかあさん、もうはしれないよ」

そういってみぎのてをにぎっているかあさんをみる。

「ごめんね。抱っこしてあげたいけど、そんな時間ないの」

わたしのてをひきながら、ひっしにはしるおかあさん

「クリスタ!もう少しだけ頑張ってくれ!!」

わたしたちのまえをはしりながらも、うしろをちらっとみるおとうさん


こうやってわたしたちがひっしににげてるのは、まじんぞくがせめてきたから。

わたしたちぺるーじゅいっかには、たたかうちからなんてない。

だから、ひっしににげるしかなかった。


「あっ!」

わたしは、つかれとおとなのほはばについていけずにころんでしまった。

「クリスタ!!」

おかさんとおとうさんがひっしにかけよって、わたしをおきあがらせる。

「俺が背負う。お前は先に言っていろ!!」

おとうさんがそうさけびながらわたしをせおうためにせなかをむけてしゃがむ

「いいえ、おいていきません!!いつでも一緒です」

そのとき、ぶきみなこえがうえからきこえた。


「ははっ、いいおもちゃ発見!」

そのこえにおかさんとおとうさんのかおいろがわるくなった。

「どうやって殺そうかな?

焼く?潰す?それとも...」

ことばをとめたとおもったら、わたしのほうをみてにたぁっとわらった。

「親の前で、子を殺すぅ?」

そのことばにせなかがぞわっとしたとおもったら、おとうさんがたちあがってさけんだ。

「そんな事させてたまるか!!

母さん、クリスタを頼んだぞ!!」

おとうさんがくろいひとのほうへはしっていく。

それとどうじに、おかあさんがわたしをかかえてはしりだした。


「がァッ」


かかえられてるわたしのめに、

くろいほのおがおとうさんのむねにおおきなあなをつくったばめんがしっかりとうつった。

「見ちゃだめよ!クリスタ!!」

おかあさんのこえはふるえてた。

おかあさんのかおをみると、わたしのほほにあたたかいすいてきがついた。


おかあさんがひっしににげてると、まえにめいささんがたたかってるすがたがみえた。

めいささんはむらでいちばんつよいひと。

だから、もうあんぜんだ。

そうおもった。

「やった...これで!」

あんしんしたようなこえがおかあさんからきこえてきた。


そのときまた、ぶきみなこえがきこえた。

「これでぇ?なぁに?」

わたしたちのめのまえに、にたにたがおのくろいひとがいた。

「ひっ!」

おかあさんはこしをぬかしてしまった。

それでもわたしだけはまもろうと、だきしめられるちからがつよくなってた。

「そうそう!それだよ、それ!!

俺はなぁ、希望を持った後の絶望の顔がだいこうぶつなんだよぉ!!」

そうさけんだとおもったら、くろいひとはみぎてをわたしたちのほうにむけた。

「ダークファイア」


わたしをだきしめてたちからがなくなる。

わたしがおそるおそるおかあさんのかおをみると、

”そこには”なにもなかった。

こげたにおいと、ちのにおいがどうじにはなにささる。


「か、さん?」

こえがふるえる。

「い、いやぁぁぁぁ!!」


わたしのさけびで、おかあさんのからだはたおれて、わたしはじめんにおちた。

「ぎゃははははははは!!」

くろいひとはおなかをかかえてわらった。

「最高だぁ!!いい悲鳴を上げてくれるじゃねえか」


わたしは、ひっしにじめんをはってにげた。

「十分に楽しませてもらったぜぇ。ありがとよ」

あぁ、わたしもおかあさんとおとうさんみたいにころされちゃうの?

だれか...たすけて


「アァァァーーー!!」

とてもおおきくてかんだかいこえが、きこえた。

それとどうじに、わたしのめのまえはまっくらになった。


ーーーー


私は、あの事件の時、魔神族が攻めてきたところと反対側にある家にいたから安全だった。

お母さんが帰ってくると、一人の自分と同い年くらいの少女を抱えてた。

目を覚ました少女は最初、感情が一切なくなったかのように、喋らず、ご飯も水も飲まなかった。

私はどうしても、彼女にご飯を食べてほしくて、ずっと話しかけ続けた。

最初は無反応だったけど、時間が経つにつれ少しずつ、話すようになってくれた。

ご飯も、水も飲むようになって、元気になった。

それから私たちは、親友になった。

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