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第27話 用意された場所
研究所の前に立つ。
巨大な建物。
異質な空気。
でも。
初めてじゃない気がした。
「……ここか」
中に入る。
セキュリティ。
研究員。
設備。
すべてが、現実離れしている。
そして気づく。
――ここまで用意されている。
偶然じゃない。
「ようこそ」
声がする。
白衣の女性。
どこか、余裕のある目。
「待ってたよ」
その一言で確信する。
僕は“呼ばれた”
彼女は続ける。
「データ、持ってるんでしょ?」
ポケットの中のチップが、やけに重く感じた。
「話は全部聞いてる」
誰から?
答えは一つしかない。
僕はチップを取り出す。
差し出す。
女性研究員はそれを受け取り、軽く笑う。
「じゃあ始めようか」
画面が起動する。
彼女のデータが読み込まれる。
三次元モデルが浮かび上がる。
そこにいたのは――
“彼女”だった。
僕は理解する。
ここから先は。
夢じゃない。
“再現”だ。
本日分、ここまで読んでいただきありがとうございます。




