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彼女 ―桜は光の粒のように― 〜同じ記憶を持つ彼女が、二人いる世界で〜  作者: 雷火
第2章 普通の時間

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第25話 選択ではなく必然

学校。


何も変わらない風景。


でも、僕の中だけが変わっていた。


教室の音が遠い。


会話も、笑い声も。


全部、意味を持たない。


机の中。


ぬいぐるみはもうない。


代わりにあるのは、小さなチップ。


それだけでいい。


放課後。


気づけば、足は動いていた。


向かう先は一つ。


ロボットクラブ。


ドアを開ける。


油の匂い。

機械の音。


現実の場所。


「お、珍しいな」


「どうした?」


部員たちの声。


僕は短く言う。


「入部したい」


理由は説明しない。


必要ない。


顧問が僕を見る。


少しだけ探るような目。


「急だな」


「……やりたいことがあるので」


それだけで十分だった。


机に座る。


工具を手に取る。


冷たい感触。


そして。


チップをポケットの中で握る。


――ここからだ。


「何作るんだ?」


誰かが聞く。


僕は答える。


「人間型」


笑いが起きる。


当然だ。


「無理だろ」


「映画じゃあるまいし」


分かっている。


そんなことは。


でも。


僕には違う。


“設計図がある”


「それでもやる」


その一言で、空気が少し変わった。


僕は初めて、はんだごてを握る。


煙が上がる。


焦げた匂い。


現実が、動き出す。


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