第40話「侵食域」
地面が、脈打つ。
——ドクン。
「……来るな」
視線の先。
木々の奥。
何かが動く。
「……でかいぞ」
神崎の声。
次の瞬間。
——ズズズッ。
地面を割りながら、現れる。
「……なんだそれ」
巨体。
だが、形が定まっていない。
肉。
木。
岩。
それが混ざっている。
「……融合してるな」
詳細鑑定。
【侵食融合体】
Lv???
「……また不明か」
笑う。
「……いいな」
ガルが唸る。
融合体が動く。
——ドンッ!!
速い。
「……来た」
未来視。
「……左」
回避。
だが——
地面が割れる。
「……範囲広いな」
ただの突進じゃない。
「……環境ごと来るタイプか」
神崎が横に回る。
「分けるぞ!」
「……了解」
踏み込む。
「……風」
加速。
融合体の側面へ。
「……硬いな」
斬る。
だが——
弾かれる。
「……通らねぇか」
その瞬間。
融合体の一部が“変形”する。
「……おい」
腕が伸びる。
——ドンッ!!
「……っ!」
ギリギリで避ける。
「……形変わるのかよ」
神崎が吹き飛ばされる。
「ぐっ……!」
「……大丈夫か」
「問題ねぇ!」
立て直している。
「……ならいい」
視線を戻す。
融合体。
「……弱点どこだ」
未来視。
断片。
「……見えねぇな」
だが——
「……あるだろ」
必ずある。
観察する。
動き。
再生。
変形。
「……中心じゃないな」
外側は無限に変わる。
なら——
「……内部か」
踏み込む。
「……中、見る」
正面へ。
融合体が迎撃してくる。
「……全部見えてる」
回避。
回避。
突っ込む。
「……開け」
斬る。
無理やり、こじ開ける。
その瞬間——
「……あった」
奥。
“別の核”。
「……これだ」
笑う。
「……神崎!」
「見えたか!」
「ああ!」
次の一手で——
すべてが決まる。




