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傭兵部隊$-Duty第二部  作者: 蒼井 電
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情けが仇になる

一方、ヅヤマへと帰ったミューユ達は、ナカギリ特務少将へと作戦の結果を報告していた。

軍人らしからぬボサボサの長髪に制帽をちょこんと乗せ、オシャレ髭のすらっと背の高いナカギリ特務少将は、アンティークの机でミューユの話を聞く。

「それじゃあ、スノーホワイトさえあれば、その$-Dutyとかいう傭兵部隊に勝てたと?」

「はい、言い訳がましく聞こえるかもしれませんが、あの敵との交戦はほんのコンマ数秒を争う戦いでした。脳波コントロールのスノーホワイトさえあれば、勝てていたはずの戦いでした」

「ふむ」

ナカギリ特務少将は頷く。

「まあ、タカオ少尉を手玉にとるほどの実力の、しかも女だらけの傭兵部隊が南軍に付いている、と言うのが確認出来ただけで、大した収穫だったよ。そしてそんなハードな状況の中、よく無事で帰って来てくれた。ありがとう。でも南軍にもザグラブ7神将に匹敵するチームが居たとなると、我々も本気でそのチームと対抗しなきゃならないな」

「その役目、私にやらせてください!」

「おやおや、タカオ少尉、死にそうな目に遭ってまだその連中に関わりたいのかい?」

「これは私のケジメでもあります。$-Duty隊、ピンクのアサルトアーマー、マイカ・イチノセを必ずや堕として見せます!」

「……わかったわかった。もういいから、今日はもう休みなさい」

ナカギリ特務少将が優しく言葉をかけると、ミューユは退室した。

ナカギリ特務少将の執務室を出ると、そこにはカツラギ曹長とジャンパー軍曹が二人とも青白い顔をして待ち構えていた。

「タカオ少尉、私達が付いていながら、申し訳ありません!」

「いえ、お二人が悪いんじゃないですから」

「タカオ少尉、どうか北軍一の、立派な軍人になって下さい!」

「少尉と訓練に励んだこと、一緒に戦えたこと、このジャンパー、一生忘れません!」

「どうか、ご武運を!」

「ええ、お二人も!」

ヨーロッパの衛兵のようなビシッとした敬礼を決めると、二人はいそいそと退出した。

そしてその翌朝、兵舎にて拳銃自殺を図ったカツラギ曹長とジャンパー軍曹の死体が発見された。二人の死は別に誰に強制されたわけではなかったが、ザグラブでは末端の構成員でしか無かった二人は、作戦の失敗を命で償わなければ、ザグラブでの居場所はなかったのである。

二人の死亡の知らせを聞いたミューユは、泣いていなかった。

涙を流す代わりに、$-Duty隊への憎しみがとめどなく溢れていた。

因縁を避けて、あえてミューユを生かして帰したはずのマイカであったが、思わぬところから因縁の坩堝へと放り込まれていった。

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