表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小さな家  作者: 藤野
5/6

観察日記

5月20日

 女児を模した人形の背中に小さな傷が付く。母親の人形には傷が付かない。


5月21日

 男児を模した人形を設置した。女児を模した人形の、脚の付け根と、首筋に傷が付いた。母親の人形は変わらず。


5月22日

 女児の人形の傷は増えている。相変わらず母親の人形は無事。男児の人形にも傷は付かない様子。父親の人形も設置した。


5月23日

 女児以外の全ての人形は無事。女児の人形のみ、髪や服装まで切りつけられたような跡ができる。


5月24日

 ドールハウスのオーブンから甘い匂いがする。精巧に模してあるので小さな料理を作ることはできるが、私は何も手を加えていない。この家の効果であろう。女児の人形の傷は増えている。


5月25日

 実験の邪魔になると思い、男児と父親の人形は処分した。母親の人形は相変わらず無事である。女児の人形は首が取れている。おそらくこれこそが四津島鞠子の本当の死因であろう。彼女は自殺などしていなかった。母親の虐待が原因ではない。ここの家には、女児を連れ去る何かがいるのだ。

 そして、それは私にも言えることである。私は早急にここから出なくてはいけない。しかし玄関は開かなかった。窓は割れない。この家に閉じ込められたのだ。それなら最後まで記録しようと思う。私が四津島鞠子の死に際を再現できるなら、本望だ。

 何かに引っ掻かれているように、首がチリチリと痛む。これは首が取れる前兆なのだろうか?

 次第に呼吸ができなくなってくる。視界がゆがみ 、いた い 息 が    て 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ