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バルカン同盟と戦争していたギリシャはスイスの仲介で休戦協定を結んだ。そんな1944年5月22日、俺達生きている生徒は、というのも村松など一部敗戦国首脳は死刑になったからだからだけど、先生に夢の中で呼ばれた。
「これより配点基準と今までの途中経過を見せる。そうそう、こう言った集会は夢の中で開くからな。」
ざわざわしたがすぐ収まった。
「採点基準は内政と外交と技術が各二十五点、そして国家環境が二十五点だ、なぜなら滅びた国は0点になるが例えばバチカンとアメリカがアメリカによって戦争に持ち込まれた場合等の国の状況をみてこちらがきめる。そしてこれは減点方式だ。さて、肝心の途中経過の一位はまだ一点も減点されてない日本の竹内だ。なぜなら内政においては経済の著しい発展、外交はその軍事力を背景にした上手い外交だ。技術も積極的に新兵器を取り入れるなどという点だ。尚最低得点は村松の零点だ。ソビエトと言う大国を率いておきながら国家が潰されるとはどういう外交をしたのか理解に苦しむ。」
先生のきつい評価の後目が覚めた。
「閣下、お目覚めの所悪いのですが。」
と語られる。
「何事だ。」
「はっ、それが、その、大問題でして。」
「何があった。」
「はっ!ロシア民主共和国こと、新ロシアにて大統領に就任したのがフルシチョフになりました。」
「何故だ!?あいつは戦犯リストに入っていたはずだが。」
「はっ!直後彼は行方不明となりました。おそらくコミンテルンに匿われていたのかと。」
「それで。それでロシアはどうなった。」
「はっ!ソビエト時代の軍人を集めて軍備強化を図っております。」
「警告しろ。」
「は?」
「警告しろと言ったのだ今すぐに!これ以上の軍拡はモスクワを瓦礫の山に変えると伝えろ。」
「はっ!」
慌てて外務省次官が走っていく。警告はしっかり届いたらしく大人しくロシア軍は軍縮を決めた。当然のごとく国際社会で日本へ猛反発してきた国がある、伊仏米である。この通告をロシアがマスコミに発表し、スイスのジュネーブで九月に行われた日独英伊仏米六大国首脳会談では毎回のように意見が割れていた。グアムの安全を確保するためマリアナを放棄しろと日本に迫った挙句台湾の要塞化にも反対してきた。
「塚本、それは我国に対する内政干渉であり、前者の事は実質的な最後通告にも取れるのだが、アメリカはそんなに我国と戦争がしたいのかね。」
「お互いの安全を図りたいのだよ。」
「ならば、抑止力となるように、ハワイ、台湾、シンガポールを要塞化し、容易には攻められないようにすればいいのでは。それとマリアナに関しては我々の方が持っている島の数が多い、マリアナにおいてはアメリカが譲歩すべきである。」
「それでは我々の西太平洋における安全が無くなる。」
「安全では無くて権益の間違いでは。」
英独の代表が失笑する。
「失敬な!」
「純粋に安全のためと言い張るならばオアフ島要塞が貴国にはある。それでどのような問題が。」
「ハワイは西太平洋の安全には関係ない。」
「だったら今すぐにでも太平洋艦隊を西海岸に引き上げて頂きたい、関係ないのであろう。」
「中部太平洋に彼等は関係ある。」
「ならなぜ、フィリピンにも艦隊を常駐させるのですか。我が国土台湾が危険に晒されるのですが。」
「艦隊に関しては内政干渉である。」
「貴方が初めに言ったマリアナの放棄と台湾の要塞化の停止も十分な内政干渉である。まずそこを認めてもらわねば。」
「くっ、あぁ、認めよう。」
「そう言えば、塚本、この間俺の所の秘密警察が一人の狙撃手を総統官邸から一キロ地点で捕らえた。尋問した所貴国の関与を認めたのだが。」
「俺は知らん。」
「シラを切るか、ならばワシントンDCに一人の男を派遣しよう。それで全て解決する。マスコミにもこの狙撃手の事を公表しても良いのだぞ?」
「それはやめてくれ。」
「ならば代償としてグアムからの全米軍撤退と日本領への組み込みを認めていただきたい。」
「分かった。」
「ありがたい、貴国の賢明な判断に感謝する。」
外交の勝利だ。塚本は直後ビッグウェーブ作戦のプランを海軍に煮詰めるように指示した。アメリカは更に1946年2月に三個戦線を整備した。太平洋戦線司令官をニミッツ海軍大将、インド洋戦線総司令官をフレッチャー海軍大将、大西洋戦線総司令官をアイゼンハワー陸軍大将とした。ニミッツの太平洋戦線にはハルゼー、マッカーサー等の優秀な将軍が集められ、対日戦を睨んでいたのは確かだった。亜細亜西太平洋同盟と米の建艦競争は1946年時だと戦艦、空母は
戦艦23対29
正規空母34対30
軽空母25対19
となり、戦艦ではアメリカが有利なものの空母では同盟が正規空母で四隻、軽空母で六隻優っていた。そして米軍はこれだけの兵力を大西洋、インド洋にも割かねばならないのに対し同盟は太平洋、インド洋だけに展開すれば大西洋には英独海軍が展開している。単純計算すると戦艦ではインド洋、太平洋共に互角、空母では両方で圧勝だった。陸上でも大軍拡競争は続けられた。軽戦車は互いに史実でアメリカが使ったM24を両軍が開発、というより俺が日本で開発させた。中戦車はM26とM4シャーマンを使用した米軍に対し、同盟はスーパーシャーマンとセンチュリオンMk9を開発して配備、重戦車はアメリカ、フランスが共同開発でうみだしたH1モンスターと日独英が共同開発した六式重戦車だった。H1は海軍の高射砲のMk12を転用した127mm主砲を装備していて外見はパーシングを大きくした感じなのに対しT64のような丸みを帯た車体にドイツの128mm砲を搭載した六式重戦車では性能は拮抗していた。しかし中戦車では圧倒的に同盟が有利であった。軽火器はアサルトライフルである三式を配備している同盟とセミオートのM1の米軍では大違いで各分隊にマークスマンライフル替わりの二式半自動小銃を備え、米軍のバズーカに対し、RPG7を改良した六式歩兵携帯噴進弾、機関銃も九七式改、擲弾筒も備えた日本側が歩兵戦闘でも優位にたつことは予想されていた。アメリカ海軍は海兵隊、陸軍を巻き込んだビッグウェーブ作戦を大統領府に提出、戦力の補充を待った上で1948年に作戦開始可能なようにせよと塚本は命令を下した。同盟も米比両軍と太平洋での戦争プランを作らせた。1947年5月中旬よりアイスランドにて同盟の上陸作戦演習は伊仏米に見せつけるための威勢行動で参加していた艦艇は
戦艦、バンガード、プリンス・オブ・ウェールズ、ビスマルク、ドイッチュ、土佐、尾張
空母ベルリン、ルール、白龍、黒龍、北京、旅順
強襲揚陸艦エリザベス1~5、対馬一~六
上陸部隊、英国海兵隊一個旅団、ドイツ陸軍一個旅団、日本海兵隊一個旅団だった。
演習は米東海岸への上陸作戦を想定しており、イギリスはウィンゲート中将、ドイツはトップ少将、同盟は大河内少将を司令官として派遣した。
「全機発艦始め!」
白龍、黒龍の艦首カタパルト二基とアングルドデッキのカタパルト二基が飛行機を射出する。fj3フューリーを素にした七式艦上戦闘機とAD艦上爆撃機を素に復座にした五式艦上爆撃機とオリジナルの三座艦攻の六式艦上攻撃機が出撃した。武田海軍少尉は分隊を組むとレーダーを見ながら編隊を組んだ。七式艦戦は各翼三個、計六個の兵装ステーションが搭載されていて内二個には増槽が、外側には四連装ロケット弾発射機がつけられ、真ん中にはナパーム弾が用意された。更にドイツとの共同開発で手に入れた二〇ミリリボルバーカノン二門も主翼に搭載されていた他機首には伝統の12・7mm機銃が四丁用意されている。浜辺に到達するとトーチカっぽい標的が見えた。ロケット弾発射レバーに人差し指をかけると照準を合わせて引いた。八本のロケットがトーチカを破壊した。上空には戦果確認用の彩雲が飛んでいた。続いてナパーム弾を投下すると上昇した。分隊を集めて帰投する。空母で補給すると再出撃に備えた。戦艦陣の艦砲射撃が行われ海兵隊の上陸が始まるころに武田は再び海岸の上空に展開した。機関砲が唸りを上げて海岸に砂煙がミシンの縫い目のように続いた。そこに敵兵がいた場合即死だろう。一方旗艦バンガード艦橋では指揮官が話していた。
「あれは何だ。」
日本軍はS55を素にしたヘリコプター、七式垂直離着陸機を使ってへリボーンで上陸を支援した。海兵隊はトーチカの後方に素早くヘリで展開して標的を潰していった。
「凄いですな。」
「いえいえ、それほどでもないですよ。」
大河内少将は言った。イギリスやドイツの将校には謙遜に見えただろうが実は同盟の上陸作戦は半端ないレベルである。戦略爆撃、戦術爆撃、艦砲射撃、空挺降下による事前攻撃、二式大艇改対地攻撃機と七式垂直離着陸機による支援の素海兵隊が上陸、トーチカ類は後方への戦闘工兵のへリボーンや爆撃で破壊して橋頭堡を確保する。太平洋でアメリカと島の取り合いをやることを想定しているため上陸作戦は念入りな同盟だった。そんな上陸作戦演習のさなか、ある報告が届いた。
活動報告でもあげましたが機種変の影響で一時連載を止めます。




