第1話
気がつくと私は見知らぬ場所に立っていた。
一面真っ白で辺りには何もない、空白の空間。
起き上がって進むが何も変化はなく景色も移り変わることはない。
ここは一体どこなんだろう、そして私はさっきまで何をしていたのか…………と振り返って私は思い出した。
そう、私は偶然飛び出してきた車に轢かれたんだった…………となるとここは死後の世界なのだろうか。
と、キョロキョロ見渡しているとふいに天から神々しい光が溢れ一人の女神が降りてきた。
『若くして亡くなった者よ、貴方に異世界転生する権利を与えましょう、どの世界が良いですか?』
「い、異世界転生!?!?」
流行りの異世界転生とやら私にも!?!?と驚愕する。そしてある程度世界を選べるのか…………と思案して今までの行動を振り返り…………異世界転生よりも大事な事を思い出した。
「文鳥!!!!」
『文鳥?』
「もしや文鳥をご存じでない!?!?そう文鳥とは…………鳥綱スズメ目カエデチョウ科ブンチョウ属に分類される鳥類で…………」
『わかりましたからそう長々と説明されると困ります…………』
おっといけない、ついオタク気質な部分が出てしまった。でも話さないわけにはいかないのだ。
「転生せずに生き返らせてはくれませんか!?」
『ええっ!?』
「元の世界には飼ってた文鳥がいるんです!!そりゃ暮らしてた家族が面倒を見るんでしょうが…………文鳥のいない世界でなんか生きていけません!!!!!」
『そ、そんなに号泣するほどに……??』
幼少期に文鳥を飼って依頼私は文鳥メインの鳥オタクとなった。
文鳥を飼う以外にも鳥グッズがあったら集めるなど…………鳥無くしては意味がない。
それに家族が面倒を見るとはいえ飼ってた子が元気に過ごしているのか非常に気になるのだ。
と号泣している私に女神は困ったと顔を曇らせていた。
『生き返すのは流石に……』
「そう、ですか…………」
『でも文鳥が暮らしている世界に転生させることは出来ます』
「出来るんですか!?!?!是非そこに!!!」
『ええ、ですが…………しばし問題が…………そこで暮らしている文鳥は貴方のいる世界とは少し異なるので……』
「???カラーリングですかね?それなら問題ないですよ!どんな色であれ文鳥は文鳥です!」
文鳥がそこにいるなら問題はない。飼っていた子の元に戻れないのが気がかりではあるが………………
家族も文鳥が好きで世話もしているし小鳥に詳しいお医者さんもある。健康に暮らしている事を願うしかないか…………
忘れたわけじゃないよ…………と今まで撮った写真を未来永劫忘れないよう心の中に焼き付けて…………ああでも戻れるのなら戻りたい…………
もっと一緒に過ごせば良かった…………と今更後悔する、いや出来る限り放鳥してたけど。
それにしても女神はいやでも…………と中々決定権を押そうとしない。
『カラーリングの問題じゃないんです…………あそこの文鳥いや鳥は…………』
「いいから早く!!早くそこの文鳥と会いたいです!」
『…………分かりました、そこまで強く言うのでしたら止めはしません
そんな貴方に免じてスキルを与えましょう、そこでも生きられるように…………頑張ってくださいね』
「はい!」
そこで何が待ち受けているのか何も知らずに私は新しい世界へと旅立った――――――
真っ白な光に包まれて目を開くと今度は一目瞭然広大な世界が広がっていた。
青く隅々まで晴れ渡った青空、広大な森…………綺麗な空気を堪能していると唐突に大声で話しかけられた。
「おい!!あんた!!!なにしてるんだ!そんな軽装で!しかもなんだ?その妙な格好は…………」
「軽装???」
話しかけてきた男を見ると前身鎧で覆われており完全防備だった、一方の私は転生してきたそのままの服装なので一般的なTシャツやジーパンに当たる。
そうかファンタジー世界とやらだ、確かにこれでは奇妙に思われるのも当たり前だ。
それにしても軽装?とは?まるで軽装でいるのが危険という意味に聞こえる。
「そんな格好でうろうろしてたら奴らの餌食になるぞ!」
「えっ、そんな獰猛な動物がいるんですか?」
「そうだ!このエリアは奴らのテリトリーだ
中でもある種はとくに…………うわっ!話をしてたらきた!!!」
重装の男が驚愕し対応する中…………私は驚愕しつつも心臓を高鳴らさずにはいられなかった。
何故なら…………………………
「キャルルルルル!!!!!!」
「わ、わぁ!!!!!!で、でっっっかい文鳥!!!!
かわいい!!!!」
人間よりも遥かに大きい文鳥が現れたからである。
そう、ここは巨大化した鳥達が君臨する異世界だったのだ――――――――
初めてオリジナル作品を書きます
投稿主が飼ってるのが文鳥なので文鳥メインですが
他の鳥も出てくるかもしれません




