おはよう
玉砕されたドアをくぐる時に横目に見た壁掛け時計は、現在六時三十分ごろであると告げていた。
「はい! さっさと歩く、歩く!」
未だ太陽が顔を出して間もない時刻だというのに、理雨流は元気溌剌純度百パーセントの笑顔を惜しげもなくばらまいていた。早朝からその表情は俺にはできないな。
「で、あの、理雨流、どこに集合なの?」
そう理雨流に尋ねた時、俺の視界に紫苑が写りこんだ。いつのまにやらロビー(ちょっと違うけれど)のソファー近くまで来てしまっていたようで、そこには他にやはり光華と丹澤も座っていた。
『あの野郎……』
心中に怒りの想いを炸裂させながらも俺は表情をにこやかスマイルに保った。しかし奴にだけはこの煮えたぎる憤怒の念を伝えたい。そうだな奴に一言いうとすれば【ネコかぶりが!】とかだな。奴に明を重ねた俺はきっとどうにかしていた。
「渉さん! おはようございます」
その人のあまりの可愛らしさに心底癒され、思わず自分の顔が弛んでしまうのを左手で無理やりに直し、その紫苑にお返事を返す。
「おはよーう」
表情は声にも出てしまうらしい。我ながら随分と甘ったるい声を出してしまったものだ。まあそんな些細なことを気にする俺ではないが。
「渉、よろしく」
『え? よろしくってなに?』
俺は光華の発言に多少ビクつきながら、
「よ、よろ、しく?」
我ながら随分とオドオドとした声を出してしまったものだ。まあさすがにそれには少しへこんだ。
「…………」
自然な笑みを俺に押し付けてくる奴、丹澤は何にも言わなかった。ただそのナチュラルな笑顔が偽りの仮面だということを知っている俺にはそちらの方が好都合だ。あまり酷いことをされた覚えはないが、なんとなく喋りづらいから。
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光華が言うには集合場所はこの間入学式を行った、あのだだっ広い部屋らしい。あそこへ行く道のりなら、はっきりと俺の頭に刻まれているぜ。そりゃあ、目を瞑って歩いて行ったてすんなり行けるってぐらいにな。……やっぱりそれは嘘。
更新日っていうのは、やはり未だ決められないです。しかし更新したら作者紹介ページに書き込みたいと思います。




