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0 はじまり/1 新しい世界

【プロローグ】

自分を天才だと称する主人公は、学校からの帰宅途中、何者かに背後から刺されて死んだ。

死後、主人公は、何者かに「世界を救うために異世界に転生して欲しい」と頼まれ、それを承諾する。

主人公は、気が付くと草原の丘の上で寝そべっていた。

主人公の世界を救うための第2の人生が始まった。


【1.1 再び始まる人生】

第2の人生が唐突に始まったため、何をしたら良いのかが全くわからない主人公。

前世の記憶も定かではなく、自分の名前すら思い出せない。

そのため、(ひいらぎ)(けん)と名乗ることにする。

次に、この世界の生活のレベルや常識を学ぶために、街へ行くことを決める健。

そんなことを考えていると、遠方から荷馬車が走ってくる。

荷馬車には夫婦が乗っており、近くの街へと向かう途中であった。

男は健を乗せていくことを提案し、健はその提案に乗る。

馬車に乗せて貰っている間に夫婦の情報を教えてもらう。

夫はケビン・マクスウェル、妻はカオル・マクスウェルと言う名で、近くの街「ヤポン」で宿屋を経営している。

2人の娘である三姉妹もまた、宿屋で働いている。

ちなみに、ヤポンは王都に続いて2番目に大きな都市であることも教えてもらう。

健も転生したことは隠すために自身のことを記憶喪失で無一文だと話す。

健が記憶喪失で無一文であることを不憫に思ったカオルは暫くの間、宿屋に泊めてくれる提案をする。

健は、居候になることを申し訳なく感じ、住み込みで働く形を取ることを提案する。


【1.2 宿屋・トワイライト】

ヤポンにあるケビン達の宿屋・トワイライトに到着する。

宿屋の中には、ケビン達の娘の三姉妹がおり、健は自己紹介をする。

宿屋全体の切り盛りする長女のユイ・マクスウェル。

厨房担当の次女のツバサ・マクスウェル。

掃除担当の三女のマイ・マクスウェル。

その自己紹介の中で、ヤポンの住民には日本式の姓名の順で名乗る者が多くいること、マイと健は歳が近いことを知る。

自己紹介の後、健は宿屋の仕事をユイから教わることになる。

トワイライトの客の多くはギルトに所属する冒険者である。

なお、ギルドとは、一個人や組織が要請した依頼を冒険者に受注させる施設である。

また、その中で健は貨幣価値にも知識を得る。

この国で使われている通貨は「ブロン」であり、1ブロンが10円相当あることを知る。

ちなみに、貨幣は16種類の硬貨で構成されており、覚えるのが難解である。

健は文字についても知識を得る。

ここで使われている文字は、カタカナに似た文字で読む分には問題なさそうと言うのが健の所感であった。

健はギルドについても関心を寄せており、休暇をもらえたら、冒険者登録をしようと考えている。


【1.3 宿屋の仕事】

宿屋の業務は早朝から始まる。

買い出しに街へ出ると、そこにはエルフにドワーフ、獣人と他種族の姿が確認できた。

そして、業務が落ち着く昼前まで忙しく働いた健であったが、昼食を食べていると、カオルから忙しくないこのタイミングで生活必需品の買い出しに行ってはどうかと言う提案を受ける。

健はその提案を承諾し、ついでにギルドに登録して来ると言った。

ギルドを訪れた健は、ギルドカードの発行と、先天的な異能の診断書を受け取る。

診断書には13個の異能が書かれていたが、異能についての知識のない健にはこれ以上の情報を得ることはできなかった。

その後、深夜まで厨房で働いた健は、業務の後、カオルの部屋を訪れる。

そこで健は、ギルドの登録が無事にできたこと、恩返しがしたいので20日間は働きたいことをカオルに伝える。

カオルはその健の提案を了承する。

健は次の日から20日間、一心不乱に働く。

約束の20日間を終え、次の日、健はギルドへと向かうのであった。

そんな健をカオルとマイが見送る。

健が立ち去ろうとすると、冒険者になってからも無一文は困るだろうとカオルは健に1万ブロン弱を手渡す。

遠慮する健だが、ほだされて結局受け取ることになる。

次に健がこの宿屋を訪れるのは客としてである。


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