第一条 ☆
妹子様が倭に帰って来て下さった。彼は相も変わらず無愛想で、その横顔は出発時に比べて大人になっていて。帰ったと言う挨拶をして貰い、私が妹子様を攫う。
遣隋使から隋のことを聞き、知りそれを方針へと活かす。その役割に私がついていた。妹子様の隋での様子を、仕事として聞くことが出来るのである。そしてそれを聞いて、私はまず当然のような決まりを十七条作った。それに合わせてか、妹子様も私に十七の決まりを下さった。
和と言うのは、平和の和。皆が仲良くしていることが一番。だから私は、第一条としてそれを描いた。隋の人は皆仲が良く絆が深く、それは成功に繋がっているのだと妹子様にも聞いた。これは最重要事項だね。
ギスギスした雰囲気の会社には、新入社員だって入りたがらないだろうし。和やかな雰囲気を作って、皆に好きになって貰わないと。お客様の前に、社員が嫌う会社だったら困るもの。ここはいいところ、それを内面からも押して行かないとね。
隋へ行った者がいる。それだけでかなり技術力や経済力の強い会社と言うことはわかって貰える、そうは思うけど。それに妹子様の美貌で勧誘することだって可能だし。話がずれて行っちゃった、妹子様のせいで。
倭に帰った僕はとても驚いた。大勢の人々が、僕たちの船を歓迎してくれたのだ。そして社長に挨拶に行くと、太子が僕を部屋に攫った。出発時より更に美しくなっていたので、僕はどきどきしちゃった。久しぶりに彼本人の温もりを感じたしさ。
彼は僕から隋のことを聞くような役割を担っているらしい。話し相手が太子と言うのは、人見知りな僕にとっては嬉しかった。嬉しい気持ちで会話が出来るからそれも良い。目の前に彼がいるなんてドキドキしてしまう、それが唯一の欠点かな。
僕が隋の魅力を伝えると、それを太子は決まりとして作ってくれた。僕と太子の手で倭を変えて行ける、そんな気がして僕は幸せがいっぱいで。でも僕はご主人様でいないとなので太子を束縛する為の決まりを作った。彼の作ったものと同じく、十七条。
太子の子。妹子の子。必ず二人の間に子供を作ってみせよう。僕は第一条としてそう描いた。子供と言うのは、二人の愛の証だと思うからさ。簡単に言えば、絶対僕の子供を産めってこと。
仲良し好き好きな太子だから、浮気とかも心配だけど。彼が僕を裏切ることはないと思うだけど、無意識に誘っているような行動をする人だから、犯されてしまう可能性がある。




