エピローグ
こんにちは、
g.j.jijoこと沼里泰行です。
コンピテンス4も
終わる季節になりました。
このコンピテンスの
連載を始めてから4年
という歳月が流れました。
毎回、余分に原稿を
書く癖がついていないので、
タイトロープみたいに
ヒヤヒヤするときもあるんですが、
手術がなかったら連載に
穴を開けたりもしませんでした。
毎週読んでくださり
とても感謝しています。
僕は30歳の時に過労がたたり
統合失調症になりました。
それからひどい幻聴に悩まされ、
まともに仕事をすることができずに、
とても長い間部屋に
引きこもっていました。
そして10年以上入退院を繰り返し、
あらゆる薬を試してみましたが、
どれもこれも何の
手助けにはなりませんでした。
そんなある日
自宅の近くに大型の
スーパーがオープンしました。
自宅にいるより
気分転換になるから、と
僕は毎日そこの
フードコートに
通うようになりました。
そしてそこに近所の
高校生も来るようになって、
彼らの若さは
とても刺激的でした。
未知の可能性に触れて、
僕も現状を変えなくては、
このままでは生きている
意味がない、と
気づくようになります。
何でもいいから
アルバイトをしたり、
幻聴と闘いながら
必死に本も読みました。
とにかく何に対し
ても負けないと決め、
その日その日を
人間らしく生きよう
と心がけました。
しばらくするとやっといい薬
と出会えることができて、
また文章の勉強に
取り組むことができました。
そして大学進学を
目指すまでに、自分を
変化させていきます。
きっと若い人たちの
影響を受けなかったら、
今の自分はありません。
だから出会いをとても
大切にするようになりました。
それから僕は大学生になり、
夢のような生活をはじめます。
とにかくキャンパスは
輝いていて魅力に溢れています。
だから一生懸命僕も勉強しました。
病気を乗り越えてみて、
人から愛されることが
どれだけ素晴らしいことか、
わかるようになりました。
ただ、僕の場合は
歯車が上手く噛み合わずに
なかなか恋愛まで
発展しませんでしたが、
今では人間に生まれることができて、
とても神様に感謝しています。
統合失調症の頃は
憎んでばかりいました。
みなさんもいろんな
壁があると思います。
でも、壁は乗り越える
ためにあり、それをクリア
するば、また別の次元の
世界が待っています。
その時はたとえ辛くても、
あとになれば小さなこと
だったと、わかる
時がきっときます。
みなさんも素敵な
人生を送ってください。
来年また桜の咲く頃に
なったら『コンピテンス5』
でお会いしましょう。
それまでに僕も
どれだけ成長できるか、
今から楽しみにしています。
本当にありがとうございました。
グットラック!
g.j.jijo 沼里泰行




