対価3
お久しぶりです。また元気になって戻ってきました。これから毎週連載を再開しますのでよろしくお願いします。
5分もすると大介は
濡れながら帰ってきた。
そして助手席のドアを開け、
トラックに乗り込むと、
「ありましたけど、
マンションの前の通りが
すごく狭くて一方通行です。
このトラックが前に止まったら
来た車が通れなくなります」
渡辺が、
「脇道はなかったのか?」
と確かめると、
「はい、あるにはありましたが、
10メートルぐらい離れています」
「よしわかった、
台車を使うしか手がないな。
どうやっていけばいい」
「進行方向を右に行って、
左に入れれば一通を左です」
「よし、わかった。
新人いいカンしてるな」
「茶色い建物だから
すぐにわかりますよ」
「さあ、早く終われせようぜ。
シートベルトをつけろ」
「はい」と大介が応えると、
車は急発進した。
それから5分もしないうちに
目標のマンションに着くことができた。
トラックを脇道に止めてから
マンションに入り204号室の
斎藤さんの郵便受けを
確認してから2人は2階に上がった。
そして渡辺が、
「マンションなのに
エレベーターがないな」
というと大介は、
「そうなんでも都合
良くいきませんよ」
「バカ、青二歳が…労力が
全然違うんだ。それに雨だし」
「美人にはそれだけ
関門が多いんですよ」
「コラ、わかったような口を
聞くな。よしこの部屋だ」
とインターフォンを押すと
すぐに扉が開いた。
渡辺が、
「ジャパン引越しサービスです」
と告げると、
綺麗な女性が現れて、
「お待ちしてました。
さあ、上がってください」
と2人を先導して部屋に迎え入れた。
すると梱包は全て行われていて
あとは荷物を出すだけになっていた。
渡辺は、斎藤和子さんのあまりに
綺麗な姿に見惚れてしまい
次の言葉がなかなか出てこない。
大介が見兼ねて、
「先輩、どの荷物から運びますか?」
と尋ねると、渡辺は我に返り、
「よし、大きい荷物から出すぞ。
タンスからいこう」
大介は彼女に、
「タンスの中身は入っていませんよね」
と確かめる。
彼女は、
「大丈夫です。空っぽです」
と応じて、
渡辺は、
「クローゼットに入り
きらなかったんですね」
「すいません、洋服がとても多くて」
と女性はハニカム。
大介が、
「濡れないようにビニールをかけますか」
と尋ねると彼女は、
「いえ、少しぐらい濡れても構いませんよ。
でも道が狭くてやりにくいでしょう。
すると渡辺が、
「大丈夫です、うちも2トントラックですし、
狭い通りには慣れていますから」というと、
「あら、カッコいいですね」と彼女。
渡辺の顔がパッと赤くなる。
その変化は幼児が見てもわかるくらいだった。
大介は彼女の顔をマジマジと見る。
とても綺麗な二重で、鼻筋が通り、
唇も吸い込まれそうなほど真っ赤。
さらに黒髪も手入れが行き届いていて、
こんな魅力的な女性に
会うのは初めてだった。




