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新たなる生命


 カマンズベリー襲撃から三日が経過した。ムラサメの<イビルアイ>の催眠によって三日間眠っていたベルマーロは、ギルドのベッドの上で目を覚ました。


「ここは⁉」


 目を開けてすぐに起き上がり、周囲を見回した。すると、椅子の上に座ってリンゴを食べているムラサメの姿がベルマーロの目に入った。


「あんた……」


「<イビルアイ>の催眠通り、三日間ずーっと眠りっぱなしだったぜ」


 ムラサメは残ったリンゴを口の中に入れ、噛み始めた。その時、携帯を使ってベルマーロが目を覚ましたことをギルドの役員に伝えていた。ベルマーロはその隙にムラサメを襲おうとしたが、両手に鎖が繋がっていて、動きを封じられていること、そして魔力やスキルも使えないことを察した。


「その鎖には魔力を封じる力がある。策もなしに極悪人を放置するわけがねーだろ」


「確かに……そうね」


 ベルマーロは頭を抱え、再び横になった。しばらく間を置き、ベルマーロは口を開いた。


「これから私はどうなるの?」


「とりあえず<イビルアイ>でいろいろと聞くさ」


「酷いわね。無理矢理質問の答えを聞き出すなんて」


「俺は悪人に黙秘権なんてもんはいらねーって思ってる。こっちとしては、騒動の後始末をサクッと終わらせたいんだよ」


 ムラサメは遠くから足音が聞こえたことを確認し、立ち上がった。


「そいじゃ、後はギルドの取調員に任せるとするか。俺は帰る」


「帰る前に、一つだけ聞かせて。どうして私を攻撃しなかったのか、どうしてあんなやり方で戦いを終わらせたのか教えなさい」


 この問いに対し、ムラサメはため息を吐いた。


「あんた、自分の体調に気が付いてねーのか?」


「体調?」


「妊娠してるんだよ、あんた。子供がいるってことを知ったら、こっちも派手に暴れられねーからな」


 自分が妊娠している。そのことを知ったベルマーロは、自分の腹をさすった。間違いなく、命を落としたマックウェルと自分の子だと思ったからだ。ベルマーロが涙目になっている中、ムラサメはあくびをしてこう言った。


「そうだ、プレイから伝言。あんたの恋人を拷問の末、始末したギルドの戦士は天才の私が制裁を与えた。プレイも、取り調べした戦士の行動をやりすぎだって思って気に食わなかったって」


「じゃあ……私が動くまでもなく……」


「ま、悪いことをすればいずれ罰が当たるってわけだ。ギルドの戦士も、裏ギルドの連中も関係なくな」


 ムラサメはそう言って、病室の出入り口まで歩き、一度立ち止まった。


「もう裏ギルドなんてやるな。お腹の子供のために真面目に働け。前科持ちの未亡人でも、やれる仕事はあるだろうからな」


 と言って、ムラサメは去って行った。ベルマーロは、ひたすら自身の腹の中にいる我が子をさすりながら、涙を流していた。




 ムラサメの部屋の浴室。ムラサメたちは狭い浴槽の中に入っていた。


「やっぱり四人入るんじゃ、狭いわよねー」


「私は構わないけど」


 ため息を吐くリミスに対し、リミスに抱き着いているソワンは満足した表情でこう言った。胸にくっつこうとするソワンの頭を少しどかしながら、リミスはムラサメとプレイの様子を見た。


「プレイ、人の両肩に巨乳を乗せるな」


「えー? だって置く場所がないんだもん。それに、ムラサメもまんざらでもない顔をしてるわよー」


「そりゃーそうだ。でっかいお乳が両肩に乗ってるんだもん。手に触れちゃっても仕方ないよねー」


 と言って、ムラサメは何とか両腕を動かし、プレイの胸を触ろうとしたのだが、リミスは<フワフワタイム>で石鹸を操り、ムラサメの口の中に入れた。


「ムガガガガ! ムガガーガ! ガーガガ!」


「バカなことをやってたからよ。プレイもムラサメを誘惑しない」


「えー? エロ親父をからかうみたいで面白いのにー」


「バカなことを言ってんじゃないわよ。こいつの中身は本当にエロ親父なんだから」


 リミスは呆れつつ、体を動かそうとしたその時だった。リミスはバランスを崩して転倒し、下半身をムラサメにぶつけてしまった。


「ムガ?」


 口の中に入った石鹸を取るために悪戦苦闘しているムラサメは、迫るリミスの両足を見て驚き、動くことができなかった。しばらくして、リミスの尻はムラサメの顔にぶつけてしまった。


「うがぁ……」


 ムラサメは情けない声を出しつつ、口に入った石鹸を落とした。プレイはこの状況を見て笑っていたっが、ソワンだけは殺意の波動を放っていた。


「ムラサメ、リミスの尻の柔らかさを堪能してんじゃないわよ……」


「ブッフェ! リミスが転倒したからこーなったんじゃねーか! できれば俺は尻よりおっぱいの方がいい!」


「それじゃあ言葉通りに」


 と言って、プレイはムラサメを倒れているリミスに向かって押し倒した。その後、ムラサメの顔はリミスの胸の谷間に入った。


「ここは天国か?」


「天国じゃないわよ。地獄へ送ってやるわ、覚悟しろォォォォォ‼」


 リミスの怒声の直後、激しい音が響いた。ソワンはリミスと一緒にムラサメを襲い、プレイは笑いながらこのカオスな状況を見ていた。


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