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接近する怒りの愚者共


 ウターンから離れたギルドの砦。ギルドは依頼で動く戦士や、裏ギルドや犯罪者などを探すのを目的とし、各地に砦を作っている。


 見張り台にいるギルドの戦士は、望遠鏡を使って周囲を見ている同僚に尋ねた。


「おい、今日はやけに仕事熱心じゃねーか。お前、いつもここには犯罪者とかいねーから余裕余裕とか言っているのに」


「そう言ってられる状況じゃねーらしいんだ。どうやら、カマンズベリーとか言う裏ギルドが、ウターンに近付くって話が入ってんだよ」


「カマンズベリー? チーズの一種みたいな名前だな」


「ふざけた名前だけど、これを見たら驚くぞ」


 と言って、望遠鏡を持つギルドの戦士は、やる気のない同僚にカマンズベリーの情報が映っているタブレットを渡した。


「ほんほん……ゲェッ! 俺の予想以上に悪さしてんじゃねーか」


「この前、ムラサメさんたちが倒したデーモンブレスよりも極悪だ。依頼殺人、強盗などはもちろん、誘拐、人身販売などもやっているようだ」


「そんなおっかないとこを誰が挑発したんだよ?」


「例の天才美少女だ」


「あー。別のギルドから異動してきた、あのおっぱいでかい子ね」


「異動するのはいいけれど、厄介なものを持ってくるよなーって感じだ」


「そうだな。俺たちで対処できればいいんだけど。つーか、そいつらを相手にしてたギルドはどうしたんだよ?」


「半壊状態だとさ」


「酷いねぇ」


 そんな中、話を聞いていたギルドの戦士が高笑いを始めた。


「そんなにビビることはない! 強いのは一部分だけ! 他の弱い団員から減らしていけば、どうにかなる! それに、俺たちはギルドの戦士! 悪に負けることはない!」


「ガキ向けのヒーローアニメに出てくる主人公のように言われてもねぇ」


「アニメと現実じゃあ違うんだよ、熱血バカ」


 そんな話をしていると、望遠鏡を持った戦士が悲鳴を上げた。近くにいたギルドの戦士が近付いて様子を見て、驚いて倒れるように後ろに下がった。


「どうした?」


「鋭い矢が、望遠鏡を貫いてこいつの左目に突き刺さってる!」


 返事を聞き、ギルドの戦士は敵が襲ってきたと察した。




 カマンズベリーの弓矢使いは、笑みを浮かべながらベルマーロにこう言った。


「とりあえず、ファーストアタックはこっちのもんです」


「あいつらは動揺しているはずだ。厄介な砦から潰すんだよ!」


 ベルマーロの話を聞いた団員たちは大声を出し、武器を持ってギルドの砦に攻め込んだ。団員たちの姿を見たギルドの戦士は武器を持ち、迫る団員を睨んだ。


「俺たちを倒すつもりか?」


「やれるもんならやってみろよ!」


 その後、罵詈罵倒が飛ぶ中で戦いが始まった。剣で斬られた際に発した血が宙を舞い、上空では右往左往と放たれた矢が飛んでいた。勇ましい声と同時に聞こえるのは、痛々しい悲鳴。


「ハッ! カマンズベリーと言っても、大したことがないんだな!」


 ギルドの戦士は、目の前にいる団員の首に剣を突き刺してこう言った。団員の悲鳴を聞き流しながら首から剣を引き抜き、その勢いで命を失った団員はその場に倒れようとした。ギルドの戦士は後ろから別の団員が迫っていることに気付き、倒れようとする団員の体を掴み、それを盾にして攻撃を防いだ。


「ああっ!」


「仲間を斬って動揺したか? 隙だらけだ!」


 と言って、ギルドの戦士は団員の死体を敵に押し当てた。仲間の死体を見た団員は大きな声を出そうとしたが、出なかった。ギルドの戦士は死体に背中を奥深く突き刺し、その前にいる団員の腹に剣を突き刺したのだ。


「が……はぁ……」


「はっは! 二枚抜き!」


 嬉しそうにこう言うと、ギルドの戦士は剣を引き抜いた。その後、死体となった二人の団員を踏みつけながら、周囲にいる団員に向かって叫んだ。


「お前らがどうあがこうが、我らギルドの戦士に適う相手ではない! 大人しく投降しろ! 命だけは助けてやるかもしれんぞ?」


 この言葉を聞いた団員たちは、怒りの声を発しながらギルドの戦士に襲い掛かった。だが、なすすべなく倒されていった。




 団員たちが死んでいくのを見たベルマーロは、舌打ちをした。


「チッ、こんなとこで数を減らしたくないね」


 そう言うと、後ろにいた四人の団員が動いた。それを見たベルマーロは、安堵の息を吐いた。


「あいつらが行くんなら、私の出番はないね」


 四人の団員が動き出してたった数秒後、砦から何回も爆発音が聞こえた。そして、砦から火が出て、砦全体を包み込んだ。


「最初からあんたらに任せればよかったよ」


「雑魚の相手は雑魚にやらせようとしたので」


「それが失敗だったんだ。最初から、俺たちが動けばよかった」


「無駄な血を流すこともなかったしね」


「確かに」


 四人の言葉を聞いた後、ベルマーロは周囲を見回した。大量にいた団員は、あっという間に四分の三以下に減ってしまった。


「減っちまったねぇ。仕方ないけど、この人数でプレイを殺すわよ」


 ベルマーロの言葉を聞き、団員たちは返事をした。そして、ベルマーロたちは再びバイクや車に乗り、ウターンのギルドに向かって走り出した。


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