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小さな革命者たち


 ネコノテストレートを二度も受けたクチアは、体の痛みに耐えながらゆっくりと立ち上がった。


「やっぱり、あの二撃で倒れないか。それなりにタフだな」


 ムラサメは冷静に立ち上がるクチアを見たが、ソワンはまだクチアが立ち上がることを察し、怒りの炎がさらに燃え上がった。


「あの野郎は私が殺す!」


「落ち着けソワン。リミスは無事だ。<イビルアイ>でリミスの魔力を探知した。俺たちの戦いを察しているだろうし、しばらくしたら合流するだろう」


「そう……」


 リミスが無事だと聞き、ソワンの表情は少し和らいだ。その直後、クチアが高笑いを始めた。


「無事か。そうかそうか! ならお前たちをまとめてオモチャにすることができるなぁ‼」


「下種野郎。まーだ俺たちを性玩具扱いしやがって。いい加減学習しろよ常に発情期野郎が」


 呆れたようにムラサメはこう言った。クチアは周囲に落ちているコンクリートの破片を拾い、ムラサメとソワンに向かって投げた。


「それで何をするつもりなの?」


 ソワンは迫るコンクリートの破片を見て、呆れてため息を吐いた。だが、ムラサメだけは違った。ムラサメはすぐにソワンの手を引っ張り、後ろに下がった。


「ちょっと、何なの⁉」


「バカ野郎‼ あいつがどんなスキルを使うか分からねーだろうが‼ 何かの攻撃の引き金だったらどうするんだ⁉」


 焦るようにムラサメが叫んだ直後、コンクリートの破片は爆発を起こした。


「チッ、勘がいい」


「真剣に戦っている中、子供みたいなことをするわけねーだろうがよ」


 砂煙が舞う中、ムラサメとクチアはこう言った。ソワンは茫然としていたが、すぐにムラサメの方を見た。


「ありがとう。助かったわ……」


「礼は後でたっぷり聞く。今は戦いに集中しよう」


 ムラサメの言葉を聞き、ソワンは頷いて答えた。




 クチアのスキルは<リトルリベンジャー>と言う。あらゆるものを小型の爆弾にしてしまうスキルだ。コンクリートの破片のような小さいものはもちろん、木や水、食べ物や衣服だって小型爆弾にしてしまう危険なスキルなのだ。


 参ったな、俺の<リトルリベンジャー>でまとめてダメージを与えようとしたが……避けられた以上、警戒されるな。


 心の中でクチアはこう思った。<リトルリベンジャー>にはリミスの<フワフワタイム>やソワンの<ホワイトバース>のように、一度に仕掛けることができる数に決まりはない。魔力がある限り、多くの物体を小型爆弾にできる。だが、爆破させる時には魔力を多く使う。そして爆弾と言えども、爆発の威力はそこまでないのだ。


 さてどうする。奴らは一体どう動く?


 クチアは腰のナイフを手にし、ムラサメとソワンの動きを見た。




 ムラサメはクチアを睨みながら、小声でソワンにこう言った。


「<ホワイトバース>であいつの動きを止められるか?」


 この言葉を聞き、ソワンは少し考えてこう答えた。


「止めておくわ。あいつ、私の<ホワイトバース>の効果を察した可能性はあるわ」


「大部分理解したわけじゃない。今から遠距離戦だ。俺もネコノテストレートやネコノテフックの技があるが、かなり魔力を使う」


「じゃあどうするのよ? あいつを完全に凍らせて一発戦う方法があるってわけ?」


「一か八かの方法だ。周りを見ろ」


 ムラサメに言われ、ソワンは周りを見た。クチアが発した爆発のせいで、周囲にはコンクリートの破片や、電流を流しているモニター、そしてその破片が散乱していた。


「喧嘩ってのは自分の武器やスキル、戦い方のスタイルだけじゃない。落ちているガラクタを武器にすることも必要だ」


「とりあえずあんたに任せるわ」


「オッケー。ソワン、あいつに気付かれないように気を付けろよ。それと、耳には気を付けろ」


「耳には? まぁ耳栓みたいなのをしておくわ。あんたも気を付けなさいよ」


「おう」


 会話を終え、ソワンは動いた。クチアはソワンが何かをすると考えて動こうとしたが、ムラサメは足元の小さなコンクリートの破片を手にし、魔力で風を発して弾いた。


「む⁉」


 猛スピードで飛んでくるコンクリートの破片をかわしたクチアは、ムラサメを睨んだ。


「そこまでして、俺と戦いたいのか?」


「俺が売り飛ばした喧嘩だしな」


 と言って、ムラサメは小さなネコノテストレートを放った。クチアは魔力を開放し、腰の長剣を手にした。


「そんな技で俺を倒せると思うなよ?」


 迫る小さなネコノテストレートを見ながら、クチアは両手で握った長剣を振り下ろした。小さなネコノテストレートは刃に当たった瞬間、破裂するような音を発して消滅した。


「フン。他愛もない」


「まーな。あんな技でお前を倒せると思ってなかったからな」


 と、クチアの背後でムラサメの声が聞こえた。あの攻撃は囮だと思ったクチアは振り返りつつ、背中にいるムラサメに向かって超剣を振るった。その前に、ムラサメは目の前に大きな風の球体を作った。


「何だそれは?」


「お前、クズ玉割ったことがあるか? ないなら、これが初めてかもな。まぁ、これはクズ玉じゃねーけどな」


 ムラサメがこう言った直後、クチアの長剣は風の球体に当たった。その瞬間、大きな破裂音が鳴り響いた。


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