魔王軍幹部
「ラース、ルナに犯人らしき男を見つけ、交戦すると伝えてくれ、」
「承知しました。」
ラースは羽を広げ街まで飛ぶ
南雲が怪しげな人物をロックオンすると
ツカツカとその人物に近寄る。
「おい、そこの。」
ローブを纏った人物がピクッと反応する
「なんだ、、、?お前達は」
コチラを振り返った人影は、やせ細った体型の、メガネを掛けた男だった。
「冒険者じゃ、その手に持っているものが例の毒か。」
男はニヤッと嗤う
「そうさ、俺がわざわざフグから抽出した猛毒さ、
最高だったろう、もがき苦しむ貴様ら人間を見るのは滑稽だったぞ?」
と、男がケタケタ嗤うが、俺はこう思わずには居られなかった
〝残念ながらこの場に人間は誰ひとり居ないですよ〟と。
男が手を掲げ叫ぶ
「では改めまして、、、
私は魔王軍第四幹部、リッチーのフォティマスと申します、、
お見知り置きを、、」
「魔王軍幹部、、だと!?」
今更〜、、
「はて、こやつかなり調子に乗ってますが、
一発ぶん殴ってもよいじゃろうか?」
と、まぁ血気盛んなウロボロス。
「いや、相手は魔王軍幹部、、一旦様子見を、、」
フォティマスが懐から薬品を取り出す
「ほら!遊んでやるよ!」
そういい小瓶を3本投げつける
「あれは、、」
鑑定 ・塩酸 塩化水素の水溶液
「塩酸だ、浴びるなよ!」
そう叫ぶが、声が届く前に、南雲はサッと横に飛ぶ、
「小賢しいのぉ、」
いつの間にか背後に回り込んだ玄武、
刀を抜くと、
「せい!」
と、刀で斬りつける
バスッ
「うぎゃあああああああああ!!!!」
フォティマスはあっさり切られ、
背中から出血し転げる
「、、、は?」
と、絶句する俺達
「、、、〘束縛糸〙」
ペシッ
「クソッ!何をする!?」
そしてあっさり南雲に縛り上げられた。
鑑定
HP 1000/1000
MP 550000/550000
SP 23/6000
LV 200
名前 フォティマス
性別 男
状態 瀕死
種族 リッチー
年齢 152歳
職業 なし
称号 狂気の科学者 魔王軍幹部 不死者
スキル 元素制御 化学技術 製剤 薬剤貯蔵 次元収納 神聖属性大耐性 診断 解析
状態異常無効 精神攻撃無効 状態異常魔法 精神系統魔術 魔法大耐性 痛覚無効
自然影響無効化 毒術系統魔術 呪術系統魔術 禁忌系統魔術 超速再生 医術
加護 薬神の加護
「魔力とレベル高っ!?そして体力弱っ!?」
(禁忌魔術、、なにそれ怖。)
ウロボロスがゲシゲシと蹴った
「元々毒をこそこそと流すようなヤツじゃ、
戦闘能力自体はそこまで高くないんじゃろう。」
、、、そんなもんか
「さて、情報でも吐いて貰おうかのぉ、」
そういい糸で簀巻きにされた幹部を殴ろうとした
「いやああああぁぁ!!!?」
と、叫んでいる。
「主殿、ルナ殿」
と、ラースが戻って、俺に話をしてくる
「良い知らせと悪い知らせがありましてな。」
なんだ?そのいいニュース悪いニュースのノリ
「悪い方から。」
ラースは口を耳に寄せると、
「実は、、解毒が上手く行かないそうで、、
症状を抑えるのが精一杯だそうです」
「、、、何?それは不味いな、、で、いいニュースは?」
「それが、、、死んでいた、と言われていた者も、死んでいる、、というよりかは仮死に近いそうです。
昏睡状態、と言って差し支えないかと。」
「何!?つまり死人は!?」
ラースは頷く
「0です。全員、意識はありませんが、生きています。」
「そうか、、それなら良かった。」
一安心したところで、
では、、
「ではフォティマスさんとやら?
街に流した毒の成分を吐いて貰おうか?」
「・・・」
吐かない、、か
ウロボロスが鱗をまとった爪を出す
「ではサクッと殺すか。」
「いやあああああああああああ!!!!?」
(うるせえなこいつ)
プチッ
うわ頭潰しやがった。
しかし、、
ズズズズズズ
「ああああああああああ!!!!!?」
再生したし、、うるせえ、、
プチッ
ズズズズズズ、、、
「ああああああああああ!!!!!?」
ウロボロスがもう一発と言わんばかりに、
プチッ
ズズズズズズ、、、
「ああああああああああ!!!!!?」
プチッ
ズズズズズズ、、、
「ああああああああああ!!!!!?」
プチッ
ズズズズズズ、、、
「ああああああああああ!!!!!?」
「しぶといのぉこいつ。」
そうか、不死者だから、、死なねえのか、、
「では儂が、、〘霊祓浄波〙」
そういい錫杖をカンカンと叩くと、
青い魔法陣が浮かび、閃光が天に登る
「うぎゃああああああああああああ!!!!?」
これで放っておけば逝くだろう、、
1分後
「あああああああああああ!!?」
5分後
「あああああああああああ!!?」
10分後
「あああああああああああ!!?」
「、、、ふむ、なかなか逝かないのぉ、」
「多分、神聖属性大耐性のせいだな、、
毎分10ダメージ、神聖属性で弱まってるが、超速再生で体力が毎分9回復、
でもって体力の上限が1000、、つまり1000分、、
浄化を16時間かければ逝くだろうが、、南雲、、どれくらい持つ?」
「、、持って5時間がいいところじゃな、、」
「いたちごっこだな、これは。」
と、ため息を付く
仕方なく魔法を解く
「どうするよ、物理もだめ、魔法もダメ、、」
「では精神魔術で吐かせてやればいいのでは?」
と、玄武が言う、、が
「無理だな、精神攻撃無効持ちだ。」
ラースが言う
「燃やしてしまいましょう、アンデットは火に弱いですからな」
南雲も言う
「日光の下に晒せば蒸発するでしょう、このまま縛り付けておきましょう」
俺はため息を吐く
「自然影響無効だ、、自然現象からの影響を無効化する能力だから炎も日光も効かないだろうね、、」
、、、さて、どうするかこいつ。
「ハァ、、ハァ、、ハァ、、」
どうやらかなり疲れたらしい。
「はぁ、そろそろ毒の成分を吐いて貰おうか、、」
こいつの調合した毒は、元素の解析が効かない、
さて、どうしたものか、、
ジュ〜、、、
「あ!?こいつ糸溶かして逃げようとしてやがる!!?」
俺はその音を聞き逃さなかった。
「、、、」
更に強化された糸でもう数回巻き巻きして、捕獲
「はぁ、、なんで私はこうなんでしょう、
魔王に挑み、敗れ、アンデットとなり生き延びたのにも関わらず、
結局端っこの研究所に押し込められ、
あまつさえ温泉街に毒を流させられ、、何がしたかったんでしょうかねぇ、」
と、自嘲気味に吐き捨てるフォティマス
「そうですよ、魔王様にはこの街を滅ぼせと言われてやりました。
しかし人々を虐殺するのが嫌だった私は、結局フグ毒に特殊な毒を混ぜ、
仮死性の毒とし流し、後々人を回収して別国に逃がし、この街を乗っ取るつもりでした。
コレが毒のサンプルと成分表です。はい、もう悔いはありません、
さっさと殺してください。」
フォティマスはすべてを諦めたように笑顔を浮かべた。
「だから、、、」
俺はフォティマスの前に座ると
「殺したくてもお前がしぶとすぎて殺せねえんだよ!!!!」
とキレた
「はぁ、すいません、魔王軍にボコボコにされまくってしぶとくなったんです。」
どうしたものかな、、こいつ
玄武が突然、自分の考えを言い出す
「毒を持って毒を制す、と言いますし、配下に加えたらどうです?」
配下に、、?
そんなコトして何のメリットも、、
スキル 元素制御 化学技術 薬剤加工 薬剤貯蔵 次元収納 神聖属性大耐性 診断 解析
状態異常無効 精神攻撃無効 状態異常魔法 精神系統魔術 魔法大耐性 痛覚無効
自然影響無効化 毒術系統魔術 呪術系統魔術 禁忌系統魔術 超速再生 鑑定
、、欲しい。めっちゃ欲しい。
レベルも魔力も最高水準、固くはないがしぶとい。
魔力、レベルだけなら内のメンバーで最高だし、、
でも魔王軍幹部だよ?
そう簡単にはコッチにつかないよ?
「おい、フォティマスとやら、内の仲間にならんか?」
ウロボロス!?
断られるに決まってるやろ!?
「断る、これでも私は魔王軍幹部だぞ。そう簡単には落ちない。」
と、目を鋭くし言う。
「ほら言ったろ?無理だって。」
そう言った瞬間。
「参考までに休日は月何回もらえるんだ?」
と、しげしげと聞くフォティマス
「え、、月?」
日本の労働基準法的には、、大体週2でいいかな。なら、、
「月8回かな。週2で休みを付けよう。あと食事と住居はこちらから提供しよう。」
「これからよろしくお願いしますリーダー。」
「早ッ!?」
魔王軍第四幹部 フォティマスが仲間になった。




