九章「また君に会いたい」
黒い球体、青と黒の炎は消え、青空が広がる。
セナはその場に崩れおちるように倒れた。
駆け寄り抱き寄せる。
「…間違ってるって、わかってたけど…もう、大切なものを失うのが怖かった…」
苦痛、弱りきった声。
「私を止めてくれてありがとう。」
消えそうな声。
「私…こんなことするべきじゃなかったのに…」
「戻ってきてくれて良かった、セナ。」
言い聞かせるように翔介は声をかけた。
「翔介とまた一緒にデュエル出来て、本当に嬉しかった」
目には涙が溢れている。表情は穏やかだ。
また心が通じた。胸に希望が湧いてくる。
「オレもだよ。また一緒にデュエルしよう」
瞳が輝き、笑顔になった。
瞬間、体が黒化し始める、
デスゲームの敗者は消える。
「あなたのおかげで、私救われた。本当に感謝してるわ翔介」
足先から崩れていき、空に舞っていく。
「待ってくれセナ!」
優しい笑顔で答える。
同時に、泣き出しそうな顔で。
セナはこの世界からいなくなった。
笑顔で消えた。
手の中に温もりが、少し残っている。
さっきまでの喧騒が嘘みたいに、世界は静まり返っていた。
青空の下の焼け野原で、立ち尽くしていた。
残されたカードが光っている
「楽しいね。」
そう言って微笑む、あの笑顔の輝き。
闇の天使ではなく。光輝く天使の姿。
完結です。
ここまで『バトマブ』を読んでいただき、本当にありがとうございました。
次回作として、歴史・恋愛・近代戦をテーマにした『国士無双 ~ネクロマンサーなので推し英雄を蘇生します!~』を連載予定です。
もし興味がありましたら、そちらもよろしくお願いいたします。




