4話〜親友〜
親友と今回の騒動を話すために、有名フランチャイズカフェにいる。
「……ということで今回の2件は解決したんよ」
「うわー、怖っ。そうそう……」
思い出したかのように親友は話し出す。きっと旦那と何かあったのだろう。
「離婚したの」
「え?」
「離婚……?」
『そ、旦那とはもうお別れしたの』と笑顔で言う。笑顔の裏で泣いているようには見えない。
「まさか……」
「そのまさかだよ、まぁ、あたしは宗教じゃなくてマルチ商法を始めて無駄なことしてたのよー」
マルチ商法
よく聞くのは『good biter』だ。マルチ商法で世界単位で有名だが、表向きはアメリカ発祥の会員制衣料品ブランドだ。
「そ、そのgood biter。気づいたときはあいつドップリハマっててその収益はマイナス金額。ほぼ年収使い込んでたの。消費者金融から多額の金額かりてて……。最後に気付なかった責任としてあいつに債務整理を勧めたわ」
「それはキミに別に責任はないはずなんじゃ」
「いやー、なんていうか最後の情だよ。落ちるとこまで落ちたね、あいつ」
「情も大事ではあるか……」
その後、宗教やマルチ商法と関係ない話をした。ただの雑談だ。
「キミがあたしの次の旦那にならないかい?」
「親友とはお断りだわ」
しばらくして、スーツを着こなせていない社会人とダボダボの服を着ている男性が来店してきた。
「萌え袖男……」
ダボダボの萌え袖男性はホットコーヒーを頼んでるのは聞こえた。
「スーツの方は何も頼まないね」
――シナモンロール、ベイクドチーズケーキ焼きたてでーす。
店員さんがパンが焼き立てを知らせた。
「ちょっとごめん、頼んでくる」
レジに並んでいる親友はすごく嫌な顔をしている。
シナモンロールとベイクドチーズケーキを運んできた。
食べすすめてるうちに、ダボダボ萌え袖男性とスーツの会話が聞こえてきた。
親友は目の前にいるのにチャットを送ってきた。
『萌え袖男はマルチ会員』
「ここも宗教勧誘、マルチ商法勧誘に使われてる……のか」
カフェの壁には『あらゆる勧誘・営業を当店で行うことを禁じる』と書かれている。
「さて、あういう奴らってどこでも勧誘するよな。キミも気をつけてね」




