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ウーラン村とカカラ村

ウーラン村が避難場所として逃げてきたこの村の名は「カカラ村」と言う場所だ。人口は少なく、ウーラン村の人口と合わせても300人程度だ。そんなカカラ村の人々は、よそ者であるウーラン村の人々を優しく迎え入れた。恐ろしいほどにあっさりと。




「本当に何から何までありがとうございます。」

和式の部屋の中で2人の男が酒を片手に会話をしている。片方はマラン、もう片方はカカラ村の村長シャール・モルドだ。

「いえいえ。私たちも人手が足りず困っていたのですよ。」

「一つ、聞きたいことがあるのですが、どうしてよそ者である私たちをウーラン村は簡単に受け入れたのですか?」

「うーん…そうですね…。まぁ、1番は人手が足りていなかったと言うことですね。カカラ村は畑などは多くありますが、ここ数年、国王から大量の兵士招集があり、私たちの村からも300人程度連れて行かれました。その影響で畑の管理が追いつかなくなり、畑が荒れ、作物が育ちにくくなりました。」

「なるほど…。」

「昔よりも少ない人口ですが、畑の管理は充分間に合いそうです。感謝したいのはこちらの方ですよ。」




ウーラン村とカカラ村の合併から5年後、マカンは結婚した。相手はケイル・モルドというカカラ村の村長の娘だ。結婚から2年が経ち、1人の男の子が誕生した。名はサガン。名付けはマカンがするつもりだったが、どうしてもと言うので、マランが名付けた。

新たなの子供に戸惑いながらも2人は慣れない育児に何とか耐え抜き、サガンは7歳まで成長した。




ウーラン村とカカラ村の併合から14年が経ったある日、アルガ帝国国軍の指揮官を名乗る者から手紙が届いた。そこには「徴兵令」と言う新しく出来た国の制度が書かれていた。


曰く、近々、隣国のスピカ皇国との戦争が起こると。

曰く、現在の国軍では戦力が足りないため、各地の村からも男性は兵士として首都に出向くようにと。


当然マランは反対した。やっと現状の生活が安定したこの村から男性を抜けば、今度こそ立て直しができなくなる。マランは迷うことなくペンを持ち、拒否の手紙を書こうとした。それと同時に気付く。ほんの少しの違和感に。

何故わざわざ断られるような手紙を送ってきたのか。帝国側は今まで村に関わることはほとんどなく、最近になってやっと少しの食料を分けてくれるようになった。

「…。」

マランは決して頭が切れる方ではない。ただ、それ以上に勘が鋭かった。マランは少量の魔力を感じ、自身の腹部を見た。マランの勘は的中した。

「支配の魔法か…。」

マランの腹部には魔法陣が浮き出ていた。


【支配の魔法】

術者の魔力を何らかの形で体内に取り入れる。又は、術者の魔法陣に入ることで発動する魔法。絶対服従までの力はないが、術者の技術次第で殺害も可能な場合がある。


「俺についてるだけならどうにかなるが…。」

おそらく村の全員に同じ魔法陣が浮き出ているだろう。マランは考えた。この魔法がいつ付けられたのか、誰が付けたのかを。

すいません。先週間に合いませんでした。

次回「支配の魔法」

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