村移動
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ。」
ドラゴンから繰り出される一度喰らえばほぼ即死の攻撃を、マカンはギリギリ避けていた。
【反撃】
《職業:アサシン》が使用する特殊能力の一種。使用者が攻撃を認識した時、攻撃を回避し終えるまでの間、体感時間を引き延ばすことができる。マカンの場合は、ドラゴンの攻撃がゆっくりに見えていたため避けれていたが、実際には、時間の流れは変わっていない。
(もう…避けきれそうにない…。無理に体を動かしていたから限界が来た。まあ、村のみんなが避難する時間が作れただけマシな方か。)
限界が近づいてきたマカンを見たドラゴンは、「なんだ、そんなものか。」と言わんばかりにマカンを見下ろしていた。
「はぁ、はぁ…。」
距離は片道2キロ。避難先の村からウーラン村まで走って戻ってきたマランは目にした。力を使い尽くし、膝から崩れ落ちたマカンと、マカンを確実に殺そうと口に火を溜め始めたドラゴンを。
マランからマカンたちまでの距離は約500メートル。頭では間に合わないと分かっていたが、体が先に動いていた。
マカン同様、マランもまた、能力に目覚めていた。「まだ、間に合う。」そう自分に言い聞かせ、マランは勢いよく地面を蹴り、飛び出した。この時のマランは助けることしか頭に無かったため気づかなかったが、マランは、地面に巨大な穴を作るほど強い脚力で飛び出していた。
ドンッ!
物がぶつかる鈍い音がした。体力が底をつき、ドラゴンに殺されるのを待つマカンの前に現れたのは、この村の村長であると同時に、マカンの父親であるマランだった。
風よりも早く飛んできたマランの一撃は、ドラゴンに大ダメージを与えるた。
【火事場の馬鹿力】
自身、又は自身に親しいものが窮地に追い込まれた時、1日に1回、5分間のみ、身体能力が常人の数十倍になる。
※この能力が発現したのが数秒前のため、マランはこの能力について、何も知らない。
マランの一撃はドラゴンの顔に入った。ドラゴンが怯んだ隙に、マランは連続で拳を入れた。一撃一撃がドラゴンに重く重なるにつれて、マカンを舐めながら戦っていたドラゴンにも余裕がなくなってきた。
ヴガァァァァァァァァァッッッッッッッ!
呻き声と共にドラゴンは体に炎を纏った。
「オラッ!」
だが、その炎を一切気にせずマランは拳を振るった。次第にドラゴンは悟った。『こいつは自分よりも強い』と。そして、ドラゴンは勝てない相手に挑むほど馬鹿な生き物ではない。マランが拳を振り上げた瞬間、ドラゴンは羽を大きく広げ、空に飛び立った。
「みんな!起きたぞ!」
目を開けると、目の前には大勢の人がいた。全員見覚えがある。ウーラン村の人たちだ。最後まで村に残っていたのはマカンだけだったようで、全員隣の村まで辿り着いていた。
なんと、来週、定期考査前!
と言うことで、多分来週の投稿無理かな…って感じです。遅れたらごめんなさい。(>人<、)
次回「ウーラン村とカカラ村」




