第197話 フラッシュアイ
「おりゃぁっ」
ダークパペットの胸部を粉々に叩き割る。
《佐倉真琴のレベルが419上がりました》
さらに後ろから迫っていたノームを蹴り飛ばし絶命させた。
《佐倉真琴のレベルが511上がりました》
「ふぅ。面白いようにレベルが上がるな」
『マスター、かっこいいっ』
ここは仄暗い蔵のダンジョンの地下一階。
キューンとともに俺は下がってしまっていたレベルを上げるためにこのダンジョンに潜っていた。
すでに誰かによってクリアされているダンジョンなのでアイテムをみつけることは期待できそうにない。
そのため魔物だけを探してフロア内を練り歩く。
☆ ☆ ☆
俺たちはしばらく進むと広い空間に出た。
とそこには大きな目玉のような魔物が待ち構えていた。
「スキル、識別魔法ランク10っ」
俺が識別魔法を発動させると目の前に魔物の情報が映し出される。
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フラッシュアイ――目玉に沢山の触角がついた魔物。大きな目玉はフェイクで実はその触角一つ一つの先についている球体こそが本当の目である。まばゆい光を放ち相手の目をくらませることができる。弱点は聖光魔法。
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「目をくらませるのか……それはくらわない方がいいな」
俺は手を顔の前に差し出して慎重にフラッシュアイに近付いていく。
だが、
『キシャーッ!』
突如フラッシュアイが奇声を上げると大きな目玉を発光させた。
「うわっ!?」
『まぶしいっ!』
まばゆい光が空間内を包み込んでいく。
「くっ……」
俺の視界は完全に奪われてしまった。
『マスター、大丈夫っ?』
キューンの声が頭上から聞こえてくる。
「あ、ああ、なんとかな」
そうは言うもののまだ目の前が白くぼやけていて何も見えない。
とそこへ、
『キシャーッ!』
フラッシュアイの鳴き声と同時に頬を触角のようなものにビンタされる感覚があった。
「そこかっ!」
鳴き声の位置を頼りに俺はパンチを繰り出す。
ボシュッ。
『キシャーッ……!』
何やら手ごたえを感じた。
すると視界がだんだんと澄んできて俺の目の前には俺の腕に貫通された状態のフラッシュアイの姿があった。
鳴き声を上げながら消滅していくフラッシュアイ。
《佐倉真琴のレベルが499上がりました》
無機質な機械音が俺の頭の中に響き渡った。
『あっ、見てよマスター。フラッシュアイがアイテムを落としていったよっ』
キューンが地面を指差し言う。
「おお、ほんとだっ」
さっきまでフラッシュアイがいた場所には小さな球体が落ちていた。
俺はそれを拾い上げる。
「うげっ、なんだこれ!? 気持ち悪っ」
よく見るとそれは目玉で出来た悪趣味なキーホルダーのようなアイテムだった。
「呪われてないだろうな、これ」
『識別魔法で見てみればっ』
「ああ。スキル、識別魔法ランク10っ」
と唱える。
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フラッシュアイの目玉――生成魔法で武器や防具を作る際の素材として用いられる。
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「また生成魔法の素材か……使い道はなさそうだな」
俺はとりあえずその不気味なアイテムを不思議な袋の中にしまうと次の魔物を探すため歩き出した。
『ダンジョン・ニート・ダンジョン ~ダンジョン攻略でお金が稼げるようになったニートは有り余る時間でダンジョンに潜る~』
という小説も書いているのでとりあえずブクマだけでもよろしくお願いいたしますm(__)m




