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第136話 召喚魔法

斎藤の頭上を翼をはためかせ浮遊する巨大な魔物。

両翼の長さは十メートルくらいだろうか、その見た目はまさしくドラゴンそのものだが。


「さ、斎藤、そいつはなんだ?」

俺は初めて見るその魔物を指して言う。


すると斎藤はゆっくりと振り返り、

「……エンシェントドラゴン」

口を開いた。


エンシェントドラゴン?


「……ぼくの召喚魔法で呼び出した」

「そいつでどうするつもりなんだよ」

「……ぼくの代わりにこの機械を攻撃してもらう」

「え? そんなのアリなのか?」

たしかに司会進行役の川尻さんは魔法も使っていいと言ってはいたが……。


「……駄目なの?」

「いや、わからんけど」

「……そこの人に訊いてみて」

そう言うと斎藤はそばで見ていた男性係員を指差す。


「お前が訊けよ」と思ったがまあいいだろう、訊いてやるか。

「すいません。召喚魔法で呼び出した魔物に攻撃させるのってアリですか?」

訊ねると、

「問題ありませんよ」

と返ってきた。


「だそうだ」

「……聞いてた」

俺を見て小さく首を縦に振った斎藤はエンシェントドラゴンとやらに目を向ける。


「……エンシェントドラゴン、お願い」

『グオオォォーッ!!』

斎藤の呼びかけに答えるようにエンシェントドラゴンは鳴き声を上げた。

そして次の瞬間びゅんと上空に舞い上がるとパンチングマシーンめがけて滑空する。

エンシェントドラゴンはその勢いのまま、


ドッシィ―ン!!!


パンチングマシーンに体当たりをぶちかました。

それによりパンチングマシーンが横転する。


ピピピピ……ピッ。


パンチングマシーンは地面に横になりながらも計測を終えた。


[415]


「「「おおーっ!!」」

列をなすプレイヤーたちが海道の時以上にどよめく。


「おい斎藤、すごいじゃないか」

「……すごいのはぼくじゃなくてエンシェントドラゴン」

眉一つ動かさず返す斎藤。


「ああ、そうだな。すごいなお前」

俺がエンシェントドラゴンを見上げながら声をかけると、

『グオオォォーッ』

エンシェントドラゴンは巨体を揺らしながら自慢するかのように高らかに吠えた。

お読みいただいて誠にありがとうございます。

ブクマも評価も感想もありがとうございます。

これからもよろしくお願いいたしますm(__)m

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― 新着の感想 ―
[一言] 「すいません。召喚魔法(スマホ)で呼び出した佐倉くんに攻撃させるのってアリですか?」
[一言] ドラゴンの一撃も冷静に数値化出来るパンチングマシンの堅さw
[一言] (๑╹ω╹๑ )思ったよりも出なかったですね。
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