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第137話 本選へ

「さあ、これで皆さんの計測が終了いたしました!」


つい先ほど四十人目のプレイヤーがパンチングマシーンを殴り終え全員の計測が終わったところだった。


「それでは本選進出が決まった上位八名の方の名前を発表したいと思います!」

川尻さんが係員から手渡された用紙を見つつアナウンスを始める。


「予選通過第一位。415点を獲得されました斎藤春子さんです!」


「ちっ……」

俺の隣で海道が舌打ちをした。

相も変わらず負けず嫌いな奴だ。


「予選通過第二位。397点獲得されました海道光さんです!」


それから順位が次々と発表されていき、


「予選通過第三位。390点獲得されました栗田信二さんです!」


俺は予選通過第五位、303点で上位八名の中に見事名を連ねたのだった。



☆ ☆ ☆



どこで聞きつけたのか本選が始まる頃になるとリングの周りにはたくさんの野次馬が集まってきていた。

みんなスマホやらカメラやらを手にしている。


その様子を見て、

「観客が増えてきたじゃねぇか。俄然やる気が出るぜっ」

海道は腕組みをして笑みを浮かべた。


するとその時、

プップー!!

とクラクションを鳴らしながら黒塗りの高級車が公園内に入ってきた。

人込みを避けリング付近にまで来ると停車する。


そして車のドアが開くと中からスーツを着た一人の中年女性が現れた。


誰だ?

一瞬そう思うも、

「三原議員だっ!」

野次馬の発した一言で思い出す。


「あー、あの人……」

テレビや雑誌などにたびたび取り上げられることの多い与党の有名な女性議員さんだ。

「三原……なんだったっけな?」

「三原よし子だろっ」

海道が口にした。


「佐倉、お前マジでニュースくらい見ろよ。あのおばさん議員ならおれでも知ってるぜっ」

「わかったからもっと小さい声で喋れよ」

おばさん議員なんて、本人に聞かれたら面倒だろうが。


三原議員の周りには秘書なのかSPなのか黒服の男たちが居並んでいる。


「それにしても何しに来たんだ?」

「国主催の大会だからとりあえず議員を出席させて体裁を整えるってとこじゃねぇか」

俺の問いに海道が答えた。


「それと優勝者に優勝賞品のアルカディアを渡す役目とかな」

「なるほどね」

それは充分あり得るな。


三原議員が黒服の男たちを引き連れ男性係員の案内に従い即席のステージの上に移動する。

おそらくVIP席みたいなものだろう。

野次馬たちと距離を取りつつ試合を観戦できるってわけだ。



とそこへ、

「真琴様~っ!」

俺の名を呼ぶ少女の声がした。


聞き覚えのあるその声のした方向に目を向けると「真琴様~っ!」と大きく手を振りながら俺のもとへと走ってくるマリアの姿があった。

お読みいただいてありがとうございます!

ブクマも評価も感想もとても嬉しいです!

これからもよろしくお願いいたしますm(__)m

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― 新着の感想 ―
[一言] 【悲報】マリア登場で佐倉の悪目立ち不可避
[良い点] マリア登場だ〜(´∀`)
[一言] 予選落ちしてたら面白かったかも
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